本セミナーでは、基礎適事項から蓄熱技術を考え、伝熱工学の基礎知識、応用、技術の新展開について、実験・計算結果を交えながら事例紹介及び解説いたします。
電力のみならずエネルギー全般の需要と供給のバランスが国全体の問題としてクローズアップされている。エネルギーを扱う技術者としてこの重大な問題に取り組む時、省エネルギーあるいはエネルギーの有効利用は避けて通れない。 蓄熱技術は身近な材料を用いて熱エネルギーを蓄積し、その蓄積エネルギーを時間的にあるいは空間的にシフトして利用するものである。 しかし、蓄熱・放熱といったプロセスが必然的に含まれるため、その効率は低くならざるを得ない。そのため、近年の冷凍機の飛躍的なCOPの向上などによって、その利用率はあまり伸びていなかった。 しかし、高効率の冷凍機を用いても電力需要のピークが存在するのは当然であり、夜間の余剰電力をシフトして利用することは全体的なエネルギー使用量を抑える効果があることに変わりはないものと思われる。 そこで、氷の利用を中心として蓄熱技術を再検討するため、基礎適事項から蓄熱技術を考え、伝熱工学の基礎知識、応用、技術の新展開について、実験・計算結果を交えながら事例紹介及び解説します。