市場競争力を備えた高分子組成物の設計には、さまざまな技術と知識が求められます。今回のウロコセミナーでは、今まで扱われることの少なかった[組成物設計と製造に必要な基本的な技術]を中心軸に据えてプログラムを構成しました。プラスチック・エラストマー・接着剤・塗料などの分野が主な技術領域となります。
経験則が幅を利かす“混練”や“加工”といった技術領域は、業歴が長い企業であればあるほど第三者による検証機会に恵まれていません。このため「井の中の蛙」「独善的」「旧態依然」という形容の似合う、好ましくない技術環境に陥りやすいのも事実です。
本講座では科学的視点を忘れることなく、組成物に必要な共通項的基本技術と必要な情報を取り上げます。この分野の技術者であれば、初心者やベテランといった経験年数に関係なく、“再認識”と“新たな気づき”に富む時間になることを講義の目的としています。
『勘と度胸の混練捨てて 新たな一歩を踏み出そう』 (2013年9月13日 10:00〜12:30)
- 1枚目のウロコ 組成物混練の目的と考え方
- 組成物における混練の意味
- エラストマーにおける既存混練方法再考
- 危うさ満載 混練装置メーカー&大学発の混練論
- 実践的 ストレーニング技術
- 2枚目のウロコ 混練技術に必要な情報と科学
- エネルギー伝導系組成物の敵:界面歪と混練制御技術
- 養生:つまり「時間が練る」という効果
- 練過ぎと練不足の境界を探る
- バッチ化混練法の功罪
『誰もが不安な配合設計 基本定石 全てを伝授』 (2013年9月13日 13:30〜16:00)
- 3枚目のウロコ 特性付与の配合論
- 耐熱性向上の配合設計 – ポリマー選択とラジカル捕捉
- 明色耐候性の配合設計 – 顔料の基礎と老防の限界
- 接着性の配合設計 – メカニズム理解と極性付与
- 絶縁性の配合設計 – 表面制御と均一成形
- 4枚目のウロコ 加工性付与の配合論
- “水分”主犯の加工性不良現象と対応策
- 液系組成物配合の基礎
- 線速別 押出加工性向上の着眼点
- 難度最高 カレンダー加工性制御技術