日本薬局方が16局に改正され、造粒物はすべて顆粒剤と名付けられた。打錠用顆粒に微粉末が多く粒度分布がブロードになると含量均一性に問題が発生する。粗大粒が多いと質量偏差が大きくなる。打錠障害は錠剤の処方と臼杵の管理に由来する。
PIC/Sへの加盟が間近に迫り、わが国のGMPも厳しくなるであろう。はじめに、わが国の医薬品の概要と類似の健康食品についても言及する。
- 錠剤の基本的要素 (錠剤形状の基礎知識)
- 錠剤の外観に影響を及ぼす打錠障害
- キャッピング対策 (錠剤内部の応力分布・キャッピングはなぜ起こるのか)
- スティッキングの対策と刻印錠
- 撹拌造粒粒子とモットリング (錠剤表面に浮かぶ斑点)
- ラミネーション、ダイフィリング、ピッキング、チッピングの対策
- 湿式打錠法と直接打錠法 (安息角とターンテーブル撹拌装置)
- 打錠性を向上させるための造粒法と造粒装置
- 打錠用顆粒の処方 (成形性、流動性、崩壊度、滑沢性を付与する)
- 滑沢剤と混合機の設定方法および混合操作の方法
- 滑沢剤の混合時間と硬度・崩壊度の関係
- 適正回転数の算出方法
- 原料仕込み方法の違いによる混合度の変化
- 錠剤の外観に影響を及ぼす臼杵の問題点
- 臼杵の国際標準
- 臼杵の材質について
- 臼杵の測定 (臼杵の寿命確認および添加剤の影響)
- 刻印錠母型の製作と水系コーティング方法 (裸錠、コーティング錠)
- 臼杵の洗浄方法について
- 打錠に適した顆粒平均粒子径を求める
- 粒度分布は錠剤の含量均一性に影響を及ぼす
- 正規確率紙より平均粒子径と標準偏差を求める
- 糖衣・コーティングに最適な錠剤形状
- 錠剤の体積と表面積を計算する
- 錠剤の空隙率を求め崩壊度の指標とする
- 錠高より糖衣・フィルムコーティング錠に適した形状を求める
- 糖衣錠の一般的な処方例