ポリプロピレンの親水化 (吸水性化) を行い、それを発展させて、各種プラスチックやゴムを先生着出来る技術を開発して特許化した。改質した材料をもって、2008、2009、2010年のイノベーションジャパン (東京国際フォーラム) で発表した際、説明会の会場では2008、2009年に連続して入場制限がでるほどの関心を持たれた (2010年は開催日の関係で、参加者数が減少) 。 その際に、企業側から要望された難加工材料の改質を目指して、「高分子材料の表面改質法」を発展させて、ナノレベルの微細加工を可能とした。 その結果、さらに処理時間を短縮とした。ポリプロピレン、ポリカーボネート (PC) 、シリコン、フッ素樹脂などの材料を、木工ボンドや他の安価な接着剤で接着する事、水性塗装、PETフィルムの水溶性インクのインクジェット印刷などを可能とした。さらに、接着剤不要の接着 (溶剤接着) が可能となり、医療用器具の設計に応用できる。難接着性材料は、プライマーと接着剤の組み合わせによって接着可能であるが、接着剤が高額なうえ、種類は限定される。 本方法は、高分子材料を接着可能とする技術であり、現在もっとも利用されるコロナまたはプラズマ放電処理と比べて、表見改質の効果と耐久性が大きい。例えば、シリコン樹脂をコロナ放電処理すると、約5時間経過後に、接着不可能となるが、本法処理では数年後でも接着可能となる。 処理は、「高分子材料を酸化する工程 (活性化) と機能性高分子または単量体で処理する工程」を基本として、用途に応じて処理条件を設定する。危険性がなく、単純なプラントで製造可能となる特徴がある。「用途」:接着、塗装、印刷が必要な新しい製品の開発、車両・航空機用プラスチックの改良、医療用器具 (注射器、連結コックなど) 、帯電防止製品、防水衣料、印刷可能フィルムの製造などに利用されます。 インクジェット印刷をしたPET、ポリプロピレン、PC、シリコンゴムのフィルムまたはシート、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコン樹脂と木材や金属板の接着試料と水性塗料塗布試料、シリコンとポリプロピレン材料からなる医療器具の溶剤接着試料など、これまで不可能とされる材料の実物を展示します。