混練押出機・射出成形機によるフィラー分散技術の最適化

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本セミナーでは、混練押出機の変遷を通じて、現在の数種の異なる混練装置に至った経緯を解説し、装置の違いによる分散技術について説明いたします。

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プログラム

プラスチック材料の多くは、初期の混練工程で機能を付与するために高分子材料と粒子や繊維であるフィラーと混練・混合されペレット化される。ペレットは、その後の押出成形や射出成形工程で最終製品となる。  この際、最も重要な要素技術がフィラー分散である。フィラー分散の良し悪しにより製品品質が決定されると言っても過言ではない。  近年は、プラスチック材料の高機能化の追求により、この分散技術が複雑・多様化し、装置の最適化は困難を極める。  本講座では、最初に混練押出機の変遷を通じて、現在の数種の異なる混練装置に至った経緯を解説し、装置の違いによる分散技術について説明する。  そして,これら装置の現在の開発状況と最新技術について解説する。  また、現在では装置の開発に欠かせない樹脂流動シミュレーション技術についても、単軸および二軸押出機の有効性について例を挙げて説明する。  次に、極小側のフィラーであるナノ粒子分散技術であるナノコンポジットの動向について、射出成形機を利用した最近の自身の研究内容を加えながら解説する。  一方、極大側のフィラーとして長繊維分散技術を取り上げる。長繊維強化熱可塑性樹脂複合材料 (LFT) の原料である長繊維ペレットの特長と製造装置について解説し、長繊維化のための射出成形機の研究動向と、現在自身が研究している射出成形機のスクリュ形状の最適化について、シミュレーション技術を適用した研究について説明する。

  1. 混練とは?
    1. 混合・混練の必要性
    2. 混合・混練の概念
    3. 混練の目的
    4. 樹脂混練押出機の分類
    5. 各機種の混練特性
  2. 混練機・混練技術の変遷
    1. バッチ式混練機
      1. 特許で見る混練機・混練技術の変遷
      2. バッチ式混練機の操作性
      3. バッチ式混練機の特長と課題
    2. 二軸連続混練機
      1. 非噛合い型異方向回転二軸混練機の変遷とその特長
    3. 二軸混練押出機
      1. 噛合い型同方向回転二軸混練機の変遷とその特長
      2. スクリュセグメント技術 (ニーディングディスク)
      3. 特殊セグメント技術
        • Coperion W&Pの各種特殊セグメント
        • 神戸製鋼所の特殊セグメント (VCMT技術)
        • 日本製鋼所の特殊セグメント (ツイストニーディング技術)
  3. 装置の高性能化
    1. 高速化と高容量化
    2. 装置のシリーズ化
  4. 混練押出機におけるシミュレーション技術
    1. 単軸押出機の数値解析事例
    2. 3次元有限要素法による二軸押出機の化学反応解析
    3. ニーディングディスク (キー溝部) の応力解析
  5. ナノ粒子分散技術 (クレイ、CNT等)
    1. ナノコンポジット研究動向
    2. 同志社大学での最近の研究
      1. 二軸混練押出機によるナノコンポジット製造技術
      2. 射出成形機によるナノコンポジット製造技術
  6. 長繊維分散技術 (GF、CF、天然繊維等)
    1. 複合材料成形の動向
    2. 長繊維ペレットの機械的特性
    3. 従来の射出成形技術の開発事例
    4. 同志社大学での最近の研究
      1. シミュレーション技術による長繊維化と分散のためのスクリュ形状最適化技術

会場

ドーンセンター
540-0008 大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
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