本セミナーでは、審査期間短縮のコツとGlobal医薬品開発における薬事戦略のポイントを解説いたします。
医薬品開発プロセスなかで最も重要かつ多大な経営資源を必要とする段階がPOC (Proof of Concept) を経て、用量設定、検証試験と臨床試験 (治験) 段階である。 創薬あるいは製薬企業が、我が国における製造販売承認を目的とした臨床試験 (治験) へ進む場合、所謂Lead Optimizationを経て、初めてヒトを対象とする臨床試験 (治験) へと進む開発初期段階において開発薬事戦略を立案し、開発プロセスにおいて実行していくことになる。 我が国の薬事法などの規制と制度に則った戦略的アプローチが開発の成否を分ける要諦となる。現在では開発計画、治験計画の早期の段階から、規制当局とのコミュニケーションの機会となる医薬品医療機器総合機構 (以下PMDA) において対面助言 (治験相談) 制度が提供されている。 この対面助言制度の性格を良く理解し、開発薬事戦略を持った上で、積極的なアプローチが期待されている。承認申請に際しては、新医薬品のBenefit – risk Balanceの評価を臨床試験などで集積されたでデータや証拠に基づいて、言及することが要件であり、また、それらは承認申請書に添付すべき臨床成績 (CCDP: Complete Clinical Data Package) から、正しく反映されていなければならない。 国内外の臨床試験 (治験) 成績を適正かつ積極的に利用し、「製造販売承認申請」と「承認」を達成するために、治療領域を問わず、臨床試験 (治験) 計画書のデザインのその妥当性、規制当局の同意や賛同というプロセスは開発者の意思決定に重要な材料を提供することになる。 対面助言制度に則って、規制当局とのコミュニケーションを始めるにあたっては、以下のことを留意しておくことが重要である。
本稿では対面助言制度の理解と有意義な成果につながるような相談資料作成の方法論並びに、照会/回答に際して、規制当局とのコミュニケーションについて、相談者に必要な戦略的な留意点を解説する。また併せて、グローバル医薬品開発プロセスにおける薬事戦略立案における基礎知識と技能について解説します。