医薬品医療機器総合機構 (PMDA) のホームページ「医療用医薬品の承認審査情報」に公開されている審査報告書を分析すると複数の品目で同様な照会事項が見受けられる。最近の審査報告書を題材に当局の照会事項と申請者側の回答例をオーバービューし、その傾向を分析し照会事項が出された背景について考え、照会事項を減らすための回答書及びCTD (2.5, 2.7) 作成のヒントを述べてみたい。
更に、適合性書面調査とGCP実地調査の指摘事項を分析し、特にGCP不適合症例を出さない対策や指摘事項を減らすヒントをまとめてみたい。
第一部 PMDAの照会事項と回答例
以下の項目に分類し解説したい。
- 薬理作用及び作用機序 (非臨床)
- 薬効の変化、特に耐性獲得に関わる機序
- 安全性薬理試験
- 薬物動態試験 (非臨床)
- 安全性試験 (非臨床)
- 臨床薬理試験
- 臨床試験:有効性
- 主要評価項目
- 効能・効果
- 用法・用量 (設定根拠など)
- 臨床試験:安全性
- 臨床的位置付け
- 製造販売後調査計画
- 照会事項が出された背景は? (CTDの記載は十分だったのか?)
- 照会事項に回答する際の注意と対策
第二部 適合性書面調査・GCP実地調査の指摘事項
- 適合性書面調査・GCP実地調査とは?
- 適合性書面調査の指摘事項
- GCP実地調査の指摘事項
- GCP不適合の事例
- 原資料が確認できない又は保管されていない
- 治験審査委員会の運営不備
- 治験実施計画書からの逸脱
- 被験者の同意取得の違反又は不備
- モニタリングの不備
- モニターの責務に関する指摘
- 治験薬管理に関する指摘
- まとめ
- 書面調査の指摘事項をなくすためには?
- GCP不適合症例を出さないためには?
- GCP実地調査の指摘事項を減らすためには?