第1部 3極における高活性物質設備での洗浄・封じ込めに関連する法規制・指針
(2013年6月25日 10:30〜12:30)
東洋エンジニアリング (株) 国内事業統括本部 設備システム設計部 島 一己 氏
マルチパーパスプラントで高薬理活性物質を扱う場合の、洗浄および封じ込めに関する3極の法規制、指針、ガイドラインの概要を紹介する。
Eu-GMPの新しい流れに加え、薬塵測定に関する新しいISPEガイドラインの内容についても概説する。
- 医薬品製造工場を取り巻く動向とその背景
- マルチプラントでの洗浄・封じ込めの位置づけ
- 品質を確保するための洗浄と労働安全衛生のための封じ込め
- 異物混入、交差汚染の要因
- GMPと労働安全衛生 (IH) のバランス
- 専用化要件に関する動向
- 従来の専用化要件
- EU-GMPにおける専用化要件の見直しの流れ
- マルチプラントでの洗浄・封じ込めに関して適用される法・規制・ガイドライン
- GMP
- 各種ガイドライン
- 各種関連団体のガイドライン
- 「原薬GMPのガイドライン」の洗浄 / 封じ込めに関する詳細
- EU-GMP改定内容の詳細
- 洗浄バリデーションにおける具体的な洗浄基準の設定
- 従来の洗浄評価基準
- 従来法の持つ不備
- Risk-MaPPを含む洗浄基準の新しい動向
- 薬塵測定におけるガイドラインの改定
- ISPEガイドラインによる薬塵測定
- ガイドライン第2版について
- モニタリング
第2部 高薬理活性医薬品設備における交叉汚染限界値、洗浄バリデーション限界値、作業員の安全性限界値の設定
(2013年6月25日 13:15〜15:00)
医薬品GMP教育支援センター 代表 髙木 肇 氏 [元 塩野義製薬 (株) ]
高生理活性医薬品の製造には、①交叉汚染による患者へのリスク回避、②作業者の直接的曝露防止、③環境経由による市民等へ間接的曝露防止の3つの視点にたった総合的配慮が必要である。
このため、飛散量・混入量ゼロを目指したハード・ソフト対策を講ずるが、現実問題として極微量の飛散混入・吸引リスクは避けられない。この許容基準値の考え方を分かり易く解説する。
- 高薬理活性薬を取扱う場合の留意点
- GMPの要請
- 高薬理活性薬とは
- 飛散し得ない、交叉汚染し得ない状態とは
- 薬物の毒性だけでは判断できない
- 患者と作業者への配慮
- ISPE Baseline Guide Risk-MaPPの考え方
- 産業衛生 (IH: Industrial Hygiene) 業務でGMPを補完
- 患者への健康リスクとADI (Acceptable Daily Intake)
- 作業員への健康リスク回避
- 職業曝露限界値 (OEL) の算出法
- 職業暴露バンド (例)
- 定性的および定量的曝露評価
- 定量的評価の留意点
- 交叉汚染リスクへの対応
- 気流による対策
- 室間差圧による対応
- 床掃除の仕方
- 洗浄に関するPIC/Sの要請
- 洗浄バリデーション関連業務
- 洗浄対象物質への留意点
- 設備洗浄後の残留許容値
- PIC/Sの洗浄に関する勧告
- 一日最小投与量の0.1%以下基準
- 10ppm以下基準
- 目視限度基準
第3部 化学物質の暴露防止・閾値設定の基本と、運用方針が及ぼす影響
(2013年6月25日 15:15〜17:00)
中外製薬 (株) CSR推進部 環境・安全グループ グループマネジャー 加藤 伸明 氏
化学物質の暴露防止に向けた管理手法、閾値設定や化合物の分類を概説し、管理方針が暴露防止対策、閾値設定および化合物の分類、ならびに定量的暴露評価に及ぼす影響を、事例を含め紹介する。
- 管理対象
- 暴露防止の管理手法
- ハザード管理
- 定性的管理
- リスク管理 (定量的管理)
- 職業暴露限界値 (OEL) の設定と化合物の分類
- 事例紹介
- 運用上の留意点