本セミナーは、機能性ウェットコーティング・塗布膜のセミナーを3テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 159,400円 → 割引受講料 119,700円
(2013年6月20日(木)10:30~16:30)
コーティング技術の高品化および高機能化は、生産効率の向上やコスト削減には不可欠な課題である。しかし、プロセス技術の基礎である塗布乾燥メカニズムは、十分に、理解されているとは言い難い。 本講座では、コーティングの基礎を学習するとともに、塗膜プロセスの本質を理解することを目的としている。また、高品位化・高速化を考察することにより、塗布乾燥におけるトラブルを解決する能力を養う。さらに、研究開発・トラブルフォローといった実務上での取り組み方について、豊富な実例を交えて解説する。セミナーで紹介するデータの殆どは講師の研究室で取得したものであり、データの取得方法や解析ノウハウを含めて紹介する。 本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日々のトラブル相談にも応じます。
(2013年6月21日(金)10:30~16:30)
電池の専門家、電子部品の設計者、フィルムの技術者など、それぞれ専門性の高い仕事をされておられる方に、材料分野での単位技術を紹介したい。 粒子の分散安定化、塗布時の基材への濡れ性、塗布したものの平滑性などの課題を取り上げ、問題解決のための基本的アプローチと、解決策としての添加剤技術を紹介する。 とかくブラックボックスと思われる添加剤の構造・機能発現メカニズムにも踏みこむ。もちろんコーテイング材・インキの技術者の方も歓迎である。
分散安定化の基本、濡れ性・平滑性など表面調整の基本技術、添加剤の構造と選定の仕方及び配慮すべき注意点。添加剤の機能発現のメカニズムの理解を深め、各アプリケーションへの応用を考えてもらえるガイドにしていただきたい。 コーティングで発生するであろう問題とその解決へのアプローチを、事例を挙げて紹介する。また添加剤を場当たり的ではなく、筋道だって検討・選定できるよう、その構造と機能発現メカニズムを説明する。添加剤使用にあたっての、予想される不具合、確認しておくべき特性も述べる。 また環境配慮・再生産可能材料開発への添加剤からの材料・技術提案を行いたい。
(2013年6月27日 (木) 10:30~12:10)
アトミクス (株) 機能材料部 主幹・マネージャー 佐熊 範和 氏
無機-有機ハイブリッド型コーティング材の考え方、ハイブリッド合成方法に関する基本概念、さまざまなハイブリッド型コーティング材の紹介、無機粒子特性を利用したハードコートの設計、ハードコートに対する特性付与をUV硬化型ハードコートを中心に解説する。
(2013年6月27日 (木) 13:00~14:40)
バイエルマテリアルサイエンス (株) イノベーションセンター ICJ 執行役員 センター長 桐原 修 氏
耐擦傷性を改良する要求は各所にみられる。しかしガラスは硬く、キズツキにくい。だからガラスのような塗膜を作ればいよいというのは安易すぎる。いろいろな耐擦傷性技術を紹介する。
(2013年6月27日 (木) 14:50~16:30)
慶應義塾大学 理工学部 准教授 白鳥 世明 氏
省エネルギー化の推進で 製膜にもドライプロセスから ウェットプロセスへの変換の期待が高まっている。 一方では、塗装、印刷、メッキなど従来のウェットプロセスの高機能化、特殊機能化も進んでいる。一方、医療品、化粧品においても高機能薄膜が求められている。 ここでは、溶液・ウェットプロセスによる機能性薄膜のトレンドについて紹介・解説する。
(2013年6月28日 (金) 10:00~11:30)
岐阜大学 工学部 化学・生命工学科 准教授 伴 隆幸 氏
ゾルゲル法による薄膜コーティングをより環境負荷の小さい技術にすることを目指して行った、水系ゾルをコーティング溶液にもちいた薄膜作製の例を紹介する。 水系ゾルに分散したコロイドの形態により、配向性などの微構造を制御して薄膜の高機能化を図った試みなどを中心に説明する。(2013年6月28日 (金) 11:40~13:10)
日揮触媒化成 (株) 研究統括本部 ファイン研究所 MM第二研究グループ マネージャー 村口 良 氏
傷付き防止の硬度付与でハードコート膜が用いられる。樹脂マトリックスだけでは達成が難しい機能発現を機能性ナノ粒子の配合により達成しうる。 更に近年、硬度のみだけでなく、硬くて柔かいなどのような相反する機能が求められる場面が増えている。これらの高機能化についてナノ粒子にできることを中心に紹介する。
(2013年6月28日 (金) 13:50~15:20)
(株) KRI アドバンスド材料研究部 主任研究員 丹羽 淳 氏
防汚技術・耐指紋技術のひとつに、汚れ成分や指紋成分を付着しづらくする、付着しても除去し易くする撥水撥油技術があります。その方策としてフッ素化合物のコーティングによる撥水撥油処理があります。 本講では、このフッ素化合物を構成するフッ素原子の特徴およびフッ素化合物の特徴について説明し、特にフッ素化合物がなぜ撥水撥油性を示すのかという撥水撥油性発現機構について解説します。 また従来のフッ素化合物には生体蓄積性があるので使用規制がかかり実質上使用できないという問題点、および単純代替品では撥水撥油性能が不十分という問題点について述べます。またその問題点の解決のために、生体蓄積性の低いC4フッ素化合物を用いた新規撥水撥油剤が開発されていること、その新規撥水撥油剤の開発コンセプトについて、およびその撥水撥油性能がC8化合物と同等以上であること紹介します。
(2013年6月28日 (金) 15:30~17:00)
豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系 教授 松田 厚範 氏
ゾル-ゲル法は、液相から種々の基板に機能性薄膜を作製する非常に有用な手法です。ゾル-ゲルによる薄膜形成によって、基板表面にナノレベルの微細凹凸を形成したり、その表面エネルギーを制御することが可能です。 本セミナーでは、 (1) ゾル-ゲル法による機能性薄膜作製、 (2) ゾルゲル法による撥水、親水コーティング、 (3) ゾル-ゲル法による親水-撥水マイクロパターニングについて、私たちの研究成果を中心に、最近の研究成果も合わせて詳しく解説します。