本セミナーでは、電池や自動車・ディスプレイ分野などの応用展開が期待されているフッ素について、基礎から解説いたします。
フッ素が持つ、難燃性、耐熱性、耐薬品性、電気特性、撥水撥油などの機能を活かした応用動向についても解説いたします。
日時
- 2013年6月14日 10時30分〜 2013年6月14日 16時00分
プログラム
第1部 フッ素原子がもたらす特異性
~有機フッ素化合物の分子特性と化学反応性について~
(2013年6月14日 10:30〜12:00)
京都工芸繊維大学 大学院工芸化学研究科 物質工学部門 教授 今野 勉 氏
フッ素原子を有する有機分子の構造、性質、そして化学反応性は、フッ素原子の導入数に著しく依存する。実際、フッ素原子導入数が大きく異なる分子どうしでは、全く異なる分子として振る舞うように感じられる。 しかし、一見異なると感じられるそれらの分子の性質も、実はフッ素原子のいくつかの基本的性質に起因しており、そうしたフッ素原子の性質を正しく理解し、活用することができれば、所望の性質を有するフッ素化合物を、容易に合成することが可能となる。 本講演では、低分子から高分子まで、様々な有機フッ素化合物を取り上げ、フッ素原子がもたらす特異性を概観する。
- フッ素化合物の性質
- フッ素原子の持つ特徴・性質
- フッ素原子導入の意味
- フッ素化合物の分類
- 少フッ化物
- 多フッ化物
- 少フッ化物
- フッ素原子導入に伴うミクロな変化とマクロな変化
- 構造
- 電荷分布など
- 少フッ化物の特徴
- フッ素原子導入に伴うミクロな変化とマクロな変化
- 多フッ化物
- フッ素原子導入に伴うミクロな変化とマクロな変化
- 構造
- 沸点
- 相溶性
- ガス溶解度
- 酸性度など
- 多フッ化物の特徴
- フッ素原子導入に伴うミクロな変化とマクロな変化
- フッ素化合物の反応
- フッ素原子のもたらす電子的効果
- 置換基としてのフッ素原子の効果
- 誘起効果 (I効果)
- 共鳴効果 (R効果)
- 置換基としてのフルオロアルキル基の効果
- 誘起効果 (I効果)
- 置換基としてのフッ素原子の効果
- カルボアニオン (sp3炭素) 生成における位および位のフッ素原子の影響
- カルボカチオン (sp3炭素) 生成における位および位のフッ素原子の影響
- フッ素化ケトンの水和現象とケト—エノール互変異性
- フルオロアルケンの性質ならびに反応性
- フルオロアレーンの性質ならびに反応性
- 活性種
- ラジカル
- 炭素陽イオン
- 炭素陰イオン
- 炭素—フッ素結合の活性化反応
- フッ素原子のもたらす電子的効果
- フッ素化合物の合成
- フッ素原子導入法
- フルオロアルキル基導入法
- その他のフッ素化合物合成法
- まとめ
- 有機フッ素化学の現在の動向
- 今後の展望
- 質疑応答・名刺交換
第2部 フッ素の凝集効果を活かした新しいタイプのフッ素系高分子ナノコンポジット類の開発と不燃材料への応用
(2013年6月14日 12:45〜14:15)
弘前大学 大学院理工学研究科 教授 澤田 英夫 氏
フッ素系高分子材料は従来、フッ素の互いに反発する機能を活かすことにより、撥水・撥油剤を含め数多くの分野への応用展開がなされてきた。一方、我々の研究グループでは最近、フッ素系高分子材料において特異な分子設計を基に開発されたABAトリブロック型フッ素系高分子化合物におけるフッ素は反発するのではなく、逆に凝集しナノサイズに制御された新しいタイプのフッ素系高分子ナノ粒子を構築することを見いだした。 そこで、本講演ではこれら新しいタイプのフッ素系高分子ナノ粒子の調製とナノコンポジット化への応用、さらには汎用の有機化合物の不燃化への応用展開について我々の研究グループにおける最近の研究成果を中心に述べる。
- 新しいタイプのABAトリブロック型フッ素系高分子化合物の開発
- フッ素系高分子ナノ粒子の調製
- 種々の無機微粒子がカプセル化された新しいタイプのフッ素系高分子ナノコンポジット類の開発とその応用展開
- 有機化合物に不燃性を付与させる新しいタイプのフッ素系ナノコンポジット類の開発
- 総括
- 質疑応答・名刺交換
第3部 フッ素樹脂の特性を活かした用途と今後の利用展開 (仮)
(2013年6月14日 14:30〜16:00)
旭硝子 (株) 化学品カンパニー 技術統括本部 開発部 機能商品開発室 西 栄一 氏
- フッ素樹脂の開発の歴史
- フッ素樹脂の特性
- フッ素樹脂の種類及び分類
- フッ素樹脂の構造
- 特にエチレンーテトタフルオロエチレン交互共重合体に関して
- フッ素樹脂の接着特性
- 高耐熱化の接着特性
- 接着性フッ素樹脂の構造
- 他材料との積層化
- 共押出多層成形
- 応用例 (積層ホース)
- 自動車用高耐熱燃料ホース
- 次世代の自動車用燃料ホース (高耐熱性、高燃料バリア性)
- 高周波プリント基盤
- 質疑応答・名刺交換
会場
受講料
- 1名様: 42,667円(税別) / 46,933円(税込)
- 複数名: 35,667円(税別) / 39,233円(税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
- 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)