スマートフォンやタブレット、車載システムなどモバイル産業が爆発的な成長を続ける中、そのベースとなるモバイルOSにICT業界の関心が集まっている。現在のモバイル市場ではアップルの「iOS (アイフォーンやアイパッド用の基本ソフト) 」とグーグルの「Android」が85%のシェアを占めている。 両者の寡占体制に不満を募らせる端末メーカーや通信キャリアの間では、今この2つに続く、あるいは、とって代わる「第3のモバイルOS」を求める声が高まっている。その候補は、モジラ財団の「Firefox OS」、サムスンやインテルを中心に開発中の「Tizen」、マイクロソフトの「Windows Phone」、英ベンチャー企業を中心に開発中の「Ubuntu」など多士済済だ。 これに対し、日本ではNTT DoCoMoが「Tizen」、KDDIが「Firefox OS」への支持を打ち出し、世界的にもキャリアや端末メーカーの合従連衡が進んでいる。「iOS (アップル) 」と「Android (グーグル) 」に対抗できる次の旗頭は何 (誰) になるのか?そのカギを握るのは、これら全てのモバイルOS候補のベースとなっている次世代ウェブ技術「HTML5」だ。 本講演ではHTML5を軸に次世代モバイルOSの各候補を分析し、客観的な視点から勝ち馬を予想。そこから次世代モバイル産業の全体像を俯瞰する。