欠陥を出さないための塗膜物性とコントロール技術

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近年、塗膜プロセスは、汎用性、高処理能力、低コスト性などの観点から、主要な製造技術として位置づけられている。プロセスの高品化および高速化は、生産効率の向上やコスト削減には不可欠な課題である。  本講座では、コーティングの基礎を学習するとともに、表面エネルギーの基礎に基づき、塗膜プロセスの本質を理解することを目的としている。  また、高品位化・高速化を考察することにより、塗布乾燥におけるトラブルを解決する能力を養う。さらに、研究開発・トラブルフォローといった実務上での取り組み方について、豊富な実例を交えて解説します。  また、セミナーで紹介するデータの殆どは講師の研究室で取得したものであり、データの取得方法や解析ノウハウを含めて紹介する。  本講座を通じて、初心者にも分かりやすく、基礎から学んでいただけます。また、受講者が抱えている日々のトラブル相談にも応じます。

  1. 塗膜形成の基礎 (本質を理解する)
    • 塗工液から塗膜への変化とは (表面と界面の形成)
    • 塗膜の乾燥とは (塗膜の凝集性が高められる)
  2. 各種コーティング法の原理とコントロールポイント
    • ダイ・コンマ・マイクログラビアコーティング
    • スピン、スリット、インクジェット、ナノ粒子ペースト
  3. 塗工液の濡れ制御 (濡れの不確定要素を見極める)
    • Youngの式により濡れ現象を理解する (親水化と疎水化の定義)
    • 表面エネルギーの使い方 (濡れをエネルギー次元で考える)
    • 接触角を理解する (接触角の使い方)
    • ウェットプロセスの評価手法をマスターする (濡れ仕事と拡張係数)
    • パターン配置による濡れ (ピンニング効果を抑える)
    • 基板材質の差による濡れ (Cassieの式を使いこなす)
    • 基板の凹凸による濡れ (Wenzelの式を使いこなす)
    • 時間変化による濡れ (初期濡れを決定する)
  4. 塗膜の乾燥メカニズムと高品質化 (乾燥のツボを抑える)
    • 拡散 (塗膜内の溶剤移動の促進)
    • 蒸気圧 (乾燥を促進する環境設定)
    • ラプラス力制御 (塗膜の凝集性の発現)
    • 乾燥装置の最適化の要因 (乾燥速度、乾燥限界とは)
    • 減圧乾燥による膜質改善 (膜内応力の緩和)
    • スピン乾燥の膜質制御 (膜内均一性の向上)
  5. トラブル対策 (発生原因を特定し解決能力を鍛える)
    • ピンホールの抑制方法 (濡れ不良、拡張濡れ法)
    • 表面硬化層の形成過程 (塗膜内の凝集性分布)
    • 乾燥ムラの発生メカニズム (塗布膜の面内不均一)
    • 膜剥離の防止法 (ポップアップ・ガス発生)
    • クラックの抑制 (積層膜での応力マッチング方法)
    • クレイズの発生メカニズム (環境応力亀裂)
    • フラクタル粘性指状 (VF) 変形とは (界面付着面積の減少要因)
    • 微粒子の乾燥メカニズム (ウォーターマークの防止方法)
    • フイルム剥離残渣のメカニズム (応力の集中と緩和に支配される)
  6. コーティングプロセスの管理計測方法 (信頼性を高めるには)
    • 光散乱法によるフィルムエッジ検出 (膜剥離残り対策)
    • 光干渉法による薄膜の膜質評価 (屈折率分散による膜質管理)
    • フィルムの帯電制御と評価 (帯電メータによる管理方法)
    • 塗膜の品質保証 (劣化、加速試験、寿命評価の基礎)
  7. 質疑応答 (日頃の疑問・トラブル・解析・技術開発相談に応じます)

会場

江東区産業会館
135-0016 東京都 江東区 東陽4丁目5-18
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