高純度水には微生物の発育阻止成分が含まれていないため、微生物汚染、発熱性物質汚染リスクが高い。
また、製薬用水は通常連続製造されるため、ロット管理が不明確となり、問題を認めた時点で多くの製品ロットに影響が及ぶ。
これらのリスクをミニマムにするには、1.製薬用水製造システムの適切な設計、2.バリデーション、3.日常の水質モニタリングと傾向分析、4.適切な頻度と方法による装置の殺菌の4点が重要となる。
本講では、上記4点の解説と実施上の留意点を実務経験に基づいて分かり易く解説する。
- 製薬用水とその製造方法
- 製薬用水とは
- 製薬用水の選択基準
- JP、USP、EPとは
- 日米欧3極の製薬用水
- バルク水と容器入り水の違い
- 精製水の3極比較
- 注射用水の3極比較
- リンス水の3極比較
- 精製方法と除去対象物
- 精製方法の留意点
- 超ろ過法の留意事項
- 製造用水設備 (ハード) について
- 用水設備の基本設計
- 配管/製造設備設計の留意点
- 貯蔵設備設計の留意点
- ユースポイント設計の留意点
- 構造材の材質選定
- デッドレッグとは
- IQ/OQ時の留意点
- 水質管理 (ソフト) について
- 微生物モニタリング
- バリデーション時に実施すること
- TOCとは
- TOCの各種測定方式
- TOCに関する日米欧3極の見解
- 極対応のTOC測定器
- TOC計の留意点
- TOC規格限度値
- 導電率の留意点
- 重金属が削除された理由
- 蒸発残留物が削除された理由
- 導電率測定箇所
- サンプリングについて
- サンプリングの留意点
- アラートレベル・アクションレベルの設定
- 製薬用水システムの日常管理
- 容器入り水の品質管理
- 他社製品購入時の留意点
- 用水設備の点検項目例
- 殺菌・消毒処理の適格性評価
- 用水ラインの殺菌・滅菌法
- 査察時の指摘事項など
- PIC/S GMPの要請
- GMP調査で査察官が確認すること
- プラントツアー時に聞かれること
- FDA483の例