タッチパネル表面のフィルム、コーティング材料・技術の動向

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部 耐指紋性の評価方法、および新規指紋付着防止フィルムの開発

(2013年4月24日 10:30~12:00)

東レ (株) 滋賀事業場 フイルム研究所 研究員 技術士 (化学部門) 石田 康之 氏

 高透明、高光沢表面への指紋汚れ付着の防止については、常に大きなニーズがあり、当社では指紋付着防止技術の研究開発を行っている。その過程にて開発した指紋汚れの定量評価技術について、従来技術と比較しながら説明をおこなう。  さらに本評価技術を用いて開発された、従来技術とはコンセプトの異なる、「ナノ凹凸型指紋付着防止フィルム」、「ナノチャネル構造型指紋付着防止―自己修復フィルム」について説明を行う。

  1. 指紋汚れと定量評価技術
    1. 指紋汚れの認識メカニズム
    2. 従来の指紋汚れの評価技術 ~さまざまな手法とその問題点~
    3. 当社の指紋汚れ定量評価方法-1 ~現実に即した定量付着技術~
    4. 当社の指紋汚れ定量評価方法-2 ~視認メカニズムに即した定量測定方法~
  2. 当社開発の指紋付着防止フィルムについて
    1. 指紋汚れと表面の特性の関係~濡れ広がる,はじく~
    2. 従来の耐指紋技術
    3. ナノ凹凸型のコンセプト ~“つきにくさ”と“目立ちにくさの両立”~
    4. ナノ凹凸型の技術ポイント ~表面での汚れ成分の動きやすさ
    5. ナノチャネル型のコンセプト ~“はじきと濡れ広がりの両立
    6. 自己修復機能との統合
    7. 従来品との特性比較 ~定量評価による比較~

第2部 フッ素系指紋付着防止コーティング材料の開発とタッチパネル分野への応用

(2013年4月24日 12:45~14:15)

ダイキン工業 (株) 化学研究開発センター 吉田 知弘 氏

 近年、スマートフォンの登場により、タッチパネルを搭載した機器が急速に普及している。タッチパネルは、指で触れて操作することから、表面の指紋を中心とする汚れを防止するニーズが高まっている。  タッチパネル表面の汚れを防止するフッ素系指紋付着防汚剤の設計、性能、特性、加工技術および評価技術について解説する。

  1. フッ素化学
    1. ダイキン工業について
    2. フッ素化学製品について
      • フッ素化学の進化
      • フッ素化学製品の系統概略図
      • ダイキンの主要フッ素化学製品
    3. フッ素化合物の特徴
  2. 指紋付着防止とは
    1. 指紋付着防止のメカニズム
      • 指紋汚れの実情
      • 指紋付着防止の原理
    2. 指紋付着防止へのアプローチ
      • 指紋付着防止に効果のあるフッ素材料
      • パーフルオロポリエーテルの指紋付着防止への優位性
  3. 指紋付着防止剤のご紹介
    1. 無機材料 (ガラス) への指紋付着防止材料
      • ポリマー設計
      • 各種特性
    2. 市販末端の指紋付着防止特性の実態
      • 市販末端のモニター試験
      • 市販末端の表面特性
    3. 指紋付着防止剤の加工技術
      • 薄膜加工技術について
      • 加工技術による性能への影響
    4. 指紋付着防止剤の評価技術
      • 磨耗耐久性評価
      • 触感、滑り性評価
    5. 有機材料 (樹脂) への指紋付着防止剤
      • ポリマー設計
      • 性能発現メカニズム
      • 使用例
      • 表面特性
  4. 反射防止材料への展開
    1. 反射防止材料について
      • 基本原理
      • ポリマー設計
    2. 指紋付着防止剤と反射防止剤の組み合わせ

第3部 反射防止加工フィルムの開発とタッチパネルへの展開

(2013年4月24日 14:30~16:30)

(株) イノックス 機能性フィルム開発担当 井上 智晴 氏

 生体模倣技術にて生み出されたモスアイ構造は、数百ナノの凹凸構造を持ち、可視光域の反射を大幅に低減します。その反射防止機能・高コントラスト性・透明性から、ディスプレイやデジタルサイネージ用途向けに、表面反射や映り込みを抑制する構造として、注目を集めています。ナノインプリントとは、モスアイ構造の様な微細な凹凸のある「金型」を樹脂などに熱プレスやUVを照射して型の形状を転写する微細加工技術です。  本セミナーでは、モスアイ構造による反射防止機能のメカニズムや構造の設計コンセプトについて解説し、タッチパネル部材への応用方法を紹介する。また、最新のナノインプリント量産化の要素技術であるRoll-to-Roll装置、大面積金型、UV樹脂についても解説する。

  1. はじめに
    1. ナノインプリント事業展開体制
  2. ナノインプリント
    1. ナノインプリントの概要
      1. ナノインプリントとは?
    2. 量産化における要素
      1. 干渉リソグラフィによる大面積金型
      2. Roll-to-Roll装置
      3. 量産時の課題
  3. モスアイ構造
    1. 反射防止フィルムとメカニズム
      1. 現行の反射防止フィルム
      2. モスアイフィルム
    2. モスアイ構造の設計
      1. 簡易的な反射特性計算
      2. 拡散性モスアイ
    3. モスアイ構造の応用展開
      1. タッチパネル部材への応用
  4. まとめ

第4部 タッチパネルにおけるフラットアイコンシート (加飾付き飛散防止フィルム) の技術

(2013年4月25日 12:30~14:00)

凸版印刷 (株) 高機能事業本部 高機能事業部 第一営業本部 第一部技術チーム 小嶋 忠祐 氏

 携帯情報端末、特にスマートフォンに用いられるタッチパネルにおけるフラットアイコンシート (加飾付き飛散防止フィルム) には、様々の機能が要求される。その概要を実績内容を踏まえ、構成などを、わかりやすくご説明いたします。

  1. フラットアイコンシートとは
  2. 製造工程
    1. 原反購入
    2. シルク印刷
    3. フラット処理
    4. OCA貼り付け
  3. フラットアイコンシートの優位性
    ※外装加飾技術のご紹介

第5部 反射防止フィルム用防汚膜及び耐候性向上技術

(2013年4月25日 14:15~16:45≫

大手ディスプレイ・光学デバイス関連材料メーカー 開発部門 研究開発担当者

 本講座ではまず概論として反射防止膜の構造並びに要求される特性を述べる。更にその表面に塗布されている防汚膜に関して解説する。  具体的には防汚性を発揮するための材料化学、撥水・撥油性を理解するための表面化学、また分子レベルの表面の解析技術に関して詳細に解説し、その耐久性を付与するための基本技術について解説する。それを用いた表面化学応用技術についても述べる。  またタッチパネル等の屋外使用を可能にする視認性向上技術について、屈折率マッチング材料、モスアイによる無反射技術、及びITOパターン非視認化技術の観点から述べる。

  1. ARフィルムの概要
    1. ARフィルムの特徴とその構造
    2. 湿式及び乾式ARフィルム
    3. ARフィルムに用いられる材料
  2. ARフィルムへの要求特性
    1. ARフィルムへの化学的な要求特性
    2. ARフィルムへの物理的な要求特性
    3. ARフィルムへの電気的な要求特性
  3. 表面化学の基礎
    1. 界面現象
    2. 表面エネルギーの解析
      1. 物理化学の手法
      2. Zisman、Fowksの手法
      3. 表面エネルギーの算出
    3. 表面凹凸の影響
      1. Wenzelの手法
      2. Cassie-Baxterの手法
  4. 超撥水・撥油化技術
    1. AR表面の防汚膜
    2. 防汚材料
    3. 塗布工程
    4. 防汚メカニズム
    5. 耐指紋特性に及ぼす影響因子
  5. タッチパネル視認性向上技術
    1. 屈折率マッチング材料
    2. モスアイフィルム
    3. ITOパターン非視認化技術
  6. 表面分析
    1. 表面分析の一般
    2. FTIR
    3. XPS
    4. Auger
    5. TOF-SIMS

会場

大田区産業プラザ PiO
144-0035 東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

受講料

複数名同時受講の割引特典について