気象庁の情報は、防災・減災に対するソフト対策の軸となるとともに、生活に密着し消費行動やエネルギー需要に大きく影響し、農業、自然エネルギー供給、建設工事等の生産分野にも大きな影響を与える。情報の提供手段としては、テレビ・ラジオといった既存のメディアに加え、近年のICT技術の進展とともにPC、モバイル端末等の役割が拡大している。また、企業活動の意思決定には、企業それぞれの個別の事情に基づき気象庁の情報を他の情報と組み合わせて、カスタマイズされた情報のニーズが高いものと考えられる。 このような背景のもと、気象庁の情報を公共情報インフラとして産業や国民の利益となるべく利活用推進を図るため、ビッグデータの活用等による新たな価値の創出や多様な伝達手段という観点でICT分野の役割は重要と考えており、ICT関係者との対話を進めるきっかけとしたい。 本講演では、気象庁の情報についての理解を深めていただくとともに利活用の現状や将来展望について述べる。