研究開発テーマの探索、これは技術者にとっては永遠の課題です。単に「面白そうだ」というものを手当たり次第にやっていて成果が出る前に時間切れてしまいます。 ここで重要なことは、「何をやらないか」という取捨選択の問題であるといえます。これは、研究開発テーマの選択のみならず、日々の研究開発業務にも当てはまります。 やみくもにアイデアを試していてはいくら時間があっても足りません。まずは、解決する価値があり、取り組むべきと思われる課題 (=大テーマ) を明確化し、解決策 (=具体的テーマ) を整理していくことが最初の第一歩です。 ここで、テーマやアイデアの選択の一つの基準として、競争を前提として他社に勝つことができ、他社が選択しにくく、自社の強みが生かせるテーマ・課題解決法を選択するということが考えられます。そのためには考えられる課題解決手段を網羅的に挙げ、それらを整理し評価する必要があります。この場合に問題になるのは、網羅的・大量にアイデアを創出することが、特に日本人は苦手であるということです。 この問題を解決してくれる手法の一つに、情報分析に基づく「ロジックツリー」 (課題解決ツリー) をもちいる方法があります。既存の情報をベースに、ある「切り口」をもとに発想を膨らませていく、というものです。 本セミナーでは、上記「ロジックツリー」 (課題解決ツリー) を特許情報分析により作成し、それに基づいて課題解決アイデアを創出しテーマ選定を行う簡便な手法を紹介致します。 アイデアの創出には「コツ」があり、いくつかの切り口をマスターすればそれほど難しいことはありません。 また、今回は特に技術者に親しみやすい日常的なツール (部品表や工程図など) を用いて課題解決アイデア創出を行う手法を取り上げます。 「特許情報分析~課題解決ツリー~課題解決アイデア創出」の一連の作業について、本セミナー内の実例を通じて理解を深めて頂きます。最後に、どのアイデアをテーマとして選ぶのかについての考え方や特許出願計画との関係 (自社権利確保・自社実施の担保と他社の活動阻害) についても簡単に紹介致します。