臨床試験における遺伝子臨床検査と対象・方法・問題点

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ゲノムプロジェクトが終了した現在、遺伝子検査により、個人の体質のすべてが明らかになるという風潮があり、数多くの検査が急速に普及し始めました。  実際は、「すべてが判る」ということには到達していませんが、一部の体質については有用な情報が得られるようになりました。  その中でも、広く一般に興味が持たれる高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病関連遺伝子においては、家庭で口腔内粘膜を採取し検査会社に送付して検査を行う健康ビジネスも台頭してきました。  遺伝子検査の目的は、疾患の責任遺伝子の検出です。疾患責任遺伝子には、外来微生物や本来正常機能を果たしている遺伝子の変異などの異常が含まれます。その検出対象には、病原微生物のゲノム核酸、ヒトゲノム上にコードされる遺伝子内の欠失、組み換え、増幅、あるいは1塩基置換などが挙げられます。  遺伝子の検出法は、その対象に応じて、核酸の相補性を利用したハイブリダイゼーション法と、検出目的の塩基配列を増幅して存在証明を行う方法の2種類に大別でき、目的と状況に応じてその方法が選択されます。

  1. 遺伝子検査が利用される場面
  2. 染色体と遺伝子の構造
  3. 遺伝子発現とは
  4. 遺伝子診断では、どの段階を検査するのか
    1. genomic DNA :
      • germ lineなら遺伝性疾患
      • 腫瘍細胞
    2. mRNA:
      • bcr-abl chimera mRNAに代表されるように残存腫瘍の検出
      • 治療効果判定
    3. 遺伝子産物:
      • 蛋白質
      • 機能性RNA
  5. 遺伝子検査技術
    1. 核酸レベル
      • プローブ法
      • PCRあるいはPCR以外の方法での遺伝子増幅法
    2. 染色体・ゲノムレベル
      • 染色体検査
      • FISH
    3. 網羅的解析
      • SNPs
      • DNA tip
  6. 遺伝子検査材料とその問題点
    1. 検体:
      • 末梢血
      • 骨髄血
      • 髄液
      • 尿
      • 便
      • 膵液
      • 乳汁
      • 腫瘍組織
    2. 問題点:正常細胞の混入は避けられない
    3. microdisection後に核酸抽出する。
    4. in situ hybridization, in situ PCR,
    5. protein productを見るなら、immunohistochemistry
  7. 悪性腫瘍の発生機構
  8. 悪性腫瘍の遺伝子検査と染色体検査
    1. 治療に直結する情報
      • BCR-ABL
      • HER2
      • PML-RARα
      • EGFR
      • ALK
    2. 2診断基準あるいは確定診断
      • t (8,14)
      • BCR-ABL
      • リンパ性腫瘍ならば、IgやTCR geneの再構成確認
    3. Cancer proneかどうか、また遺伝性腫瘍
      • DNA damage応答関連遺伝子
      • 修復関連遺伝子
    4. 発生したtumor cell のcharacteristics
      • 増殖速度
      • 組織侵入能
      • 転移能
      • 治療応答性
    5. 残存腫瘍、再発の検出・・・腫瘍細胞の存在
    6. 癌化学療法のための遺伝子検査

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