本講では、ガラスの特徴の概略を述べた後、光とガラスとの相互作用、ガラス組成設計の指針、ガラス構造改質とハイブリッド構造設計について解説し、主要光学特性の徹底理解と共に、ガラスの能力をいかに引出して、更なる高機能化と新規なガラス材料への開発に繋げるかを考える。
特に、ガラスを構成する酸化物 (フッ化物も含む) の光学的塩基度や単結合強度が光学特性の理解と設計にいかに重要であるかを指摘する。
- ガラスとはどういう材料か
- 作製法から見た特徴
- 構造から見た特徴
- 光とガラスとの相互作用の基本的理解
- 太陽光とレーザー光
- 光学的バンドギャップと紫外線吸収
- 格子振動と赤外線吸収
- 電子分極と屈折率
- 屈折率と光非線形性
- 究極的な光透過を示す通信用光ファイバー
- ガラス組成設計の指針
- 酸化物 (フッ化物) の光学的塩基度と単結合強度
- ガラス転移と成形性/熱的安定性
- 構造緩和 (仮想温度) と屈折率変化
- 結晶場分布 (フォノンエネルギー) と希土類イオンの発光
- ガラス構造改質とハイブリッド構造設計
- 屈折率分布形成
- ナノ結晶化とアクティブ光機能
- 光非線形結晶のレーザーパターニング