医薬品業界は製品特性の競争から価格の競争へ向っており、ジェネリック業界には追い風が吹いている。それだけに企業数は多く利幅は薄いため、高薬理活性薬の受託など他社との差別化を図るとともに、設備稼働率の向上を図り、収益性向上の努力がなされている。
当然、汎用設備、高薬理活性薬施設の交叉汚染リスクに関連するデータ、例えば洗浄バリデーション結果等については、GMP適合性調査時に時間をかけて精査される。
闇雲に洗浄バリデーション実施すればタスクは膨大となり、設備稼働効率を低下させかねない。合理的・科学的根拠をもとに、無駄なく、失敗なく洗浄方法を設定し検証するか、そのポイントを教示する。
- はじめに
- 洗浄バリデーションの目的と限界
- 交叉汚染の原因
- 交叉汚染の防止策
- 施設専用化の要件
- 3極の法規・ガイドライン
- 国内の洗浄バリデーション規定
- 国内査察でのチェック事項
- アメリカの洗浄バリデーション規定
- FDAの洗浄バリデーションに関する指摘
- EUの洗浄バリデーション規定
- 3極の法規・ガイドラインの要請すること
- 洗浄バリデーション関連文書
- 洗浄バリデーション関連業務
- 洗浄の記録方法
- 実施計画書への記載内容
- 洗浄バリデーションの種類
- 予測的バリデーションでの実施事項
- 設計時適格性の確認 (DQ)
- 設備・機器デザインの基本
- 腐食対策
- バイオフィルムとデッドレッグ
- 据付時適格性の確認 (IQ)
- 稼働性能適格性の確認 (OQ)
- PQでの留意点
- 定期的な再バリデーション
- 変更時の再バリデーション
- 工程管理の定期照査
- コンカレントバリデーション
- 洗浄の留意点
- 汚れの種類
- 洗浄のプロセス
- 洗浄水の影響
- 分解洗浄 (COP) の留意点
- 手洗浄のバリデーション
- タンク・配管のCIP
- CIP操作の例
- 洗浄剤の留意点
- タンクや配管の殺菌・滅菌法
- 残留許容値
- 当局の考え方
- 対象となる汚染物質
- 0.1%投与量基準
- 10ppm基準
- 目視判定基準
- 目視限度値の留意点
- 目視限度値法の補完方法
- PICの勧告
- 許容値計算例
- ISPE Baseline Guide Risk-MaPP
- 最大無作用量 (NOEL) の算出
- サンプリング方法
- サンプリング方法の留意点
- サンプリング時の服装具
- サンプリング時に留意したい外乱要素
- リンス法
- スワッブ法
- 回収率試験
- 接薬表面積の算出例
- サンプリングポイントの例
- 主要機器の洗浄困難箇所 (ワーストポイント)
- サンプリングのタイミング
- 分析方法
- 分析方法の留意点
- 残留物を特定した分析法
- 残留物を特定しない分析法
- TOC計の留意点