無線通信技術を学ぶとき、そこには複雑な数式がたくさんでてくるため、難しいと感じられる方が多いと思います。本セミナーでは、その気持ちを払拭させることを目的としています。 セミナーの前半では、無線通信の物理現象は、単位円上の等速円運動の式、すなわち三角関数で考えることや、交流の計算はオイラーの式を用いると簡単に計算できることなどの数式の復習をします。また、全ての電子回路の等価回路がインピーダンスで表現できることから、それを基に電子回路やアンテナの設計を具体的に説明します。 後半では、搬送波を表わす三角関数と変調・復調との関係や、今後、高度化する情報通信技術の概要を説明します。また、電磁気学の基礎となるマックスウェルの式の意味をイメージで理解できるように解説します。 数式を公式として暗記するだけでは式の意味を理解できなかったものが、式と物理現象の関係がわかるようになると自ら式を導き出すことができるようになり、無線通信技術をシステム面と回路・アンテナ設計面の両面から総合的に考えることができるようになります。