≪第1部≫ 動物モデルとヒトにおける「かゆみ」の相関性からみる評価方法
(2013年2月12日 12:30〜14:45)
富山大学大学院医学薬学研究部,応用薬理学研究室 教授 薬学博士 倉石 泰 氏
アトピー性皮膚炎などの「かゆみ」に有効な鎮痒薬を開発には,「かゆみ」の性質を理解し,動物実験と臨床試験において,自覚的感覚である「かゆみ」を正しく評価することが重要である。
本セミナーでは,先ず,「かゆみ」の性質を概説し,ヒトと動物における「かゆみ」評価法とその留意点について解説する。
また,前臨床における鎮痒薬の薬効評価に有用と思われる鎮痒薬の「かゆみの動物モデル」についても紹介する。
- かゆみの性質と特徴
- かゆみは生体防御感覚
- かゆみと痛みの類似性相違点
- 鎮痒薬と鎮痛薬
- ヒトにおけるかゆみ評価方法
- 言語
- 視覚化尺visual analog scale
- 掻き動作
- 一次求心神経活動
- 脳内神経活動
- 動物におけるかゆみの評価方法
- 掻き動作
- 噛み動作
- 一次求心神経活動
- 脊髄ニューロン活動
- 免疫細胞化学
- そう痒性疾患の動物モデル
- アレルギー性そう痒
- 皮膚乾燥性そう痒
- 内臓疾患に起因するそう痒
- 薬物の副作用によるそう痒
≪第2部≫ 皮膚疾患におけるかゆみのメカニズムと求める薬剤
(2013年2月12日 15:00〜16:30)
近畿大学医学部 皮膚科学研究室 主任教授 医学博士 川田 暁 氏
皮膚科領域において痒みに対する治療の重要度はきわめて高い。多くの場合内服薬による治療が行われる。
本講演では、皮膚疾患における痒みのメカニズムと、それに対する治療の実際、皮膚科医が薬剤に対して求めているものについて述べたい。
- 痒みを伴う皮膚疾患とその病態
- 蕁麻疹
- 蕁麻疹の病態
- 蕁麻疹のガイドライン
- 蕁麻疹治療のトピックス
- アトピー性皮膚炎
- アトピー性皮膚炎の病態
- アトピー性皮膚炎のガイドライン
- アトピー性皮膚炎治療のトピックス
- 湿疹・皮膚炎群
- 皮膚瘙痒症
- 薬剤の選択における皮膚科医師の考え方
- 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー剤
- 薬理作用の違い
- インバースアゴニズム
- 副作用
- インペアードパフォーマンス
- 皮膚科医師が求める薬剤とは
- 薬理作用
- 効果
- 使用方法
- 副作用
- 外国との違い
- 外用薬への期待
- 保険審査での問題点