本セミナーでは、ポリ乳酸の成形加工について取り上げ、押出・発泡・ダイレクト・ブロー成形、薄肉射出・繊維/不織布など、成形加工法ごとの加工性や物性の支配因子の整理から、成形加工性や機能性の向上に直結する添加剤の選定や結晶化制御の勘所に至るまでを解説いたします。
日時
- 2026年12月3日 10時00分〜 2026年12月3日 17時00分
開催予定
プログラム
近年の深刻化する地球環境・資源・廃棄物問題の背景下、持続可能な開発目標 (SDGs) としてのバイオプラスチックの中でも、ポリ乳酸 (PLA) の世界的な生産・販売実績は約60万トン (2025年) と群を抜いている。数多くあるバイオプラスチックの中で、なぜPLAが選択されるのか?その背景には、PLAは単なる生分解性プラスチックではなく、既に旧来の石油系汎用プラと同等以上の性能レベルにあることはもとより、本来ならばトレードオフの関係にある生分解性と使用耐久性の両立、生分解性と抗菌・防カビ性の両立、耐熱性と耐衝撃性の両立などを可能にしている、正しく次世代スマートプラスチックとしての基本的要件を内包していることにある。 スマート (smart) とは「頭のいい」「利口な」「気のきいた」「無駄のない」「抜け目のない」「鋭い」という意味であるが、PLAの極めて単純な化学構造の中に秘められた奇跡のパラドックス構造を解明するために、PLA固有の特異的な生分解機構と分解 (開始・速度) 制御技術、抗菌・防カビ性の発現機序、耐熱・耐衝撃性の材料設計技術と共に、その成形加工や製品・市場開発動向についても紹介する世界的第一人者による渾身のセミナーである。
- 持続可能な開発目標 (SDGs) としてのポリ乳酸 (PLA)
- 地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
- 20世紀の石油を原料とする合成高分子化学工業が内包するパラドックス
- 海洋プラスチック汚染問題の正しい理解と解決策
- 自然界の真のリサイクルシステムとしての物質循環 (炭素循環) へのリンク
- PLAの基本特性
- 原料は枯渇しない植物由来の再生可能資源 (renewable resource)
- バイオマス由来で地球温暖化に関与しない (carbon-neutral)
- 安全衛生性、食品衛生性 (safe and hygienic)
- 抗菌・防カビ性 (anti-bacterial and anti-fungal)
- 自然環境 (土壌、海水・淡水) 下での完全生分解性 (biodegradable)
- 生体内分解・吸収性 (bio-absorbable)
- 製品使用後の再資源化 (recycling)
- バイオリサイクル (bio-recycle)
- 好気性発酵による堆肥化可能 (compostable)
- 嫌気性メタン発酵による生ごみ発電 (garbage power generation) 可能
- ケミカルリサイクル (chemical recycle)
- 原料ラクチドへの還元
- マテリアルリサイクル (material recycle)
- バイオリサイクル (bio-recycle)
- PLAレジンメーカー
- ニートレジン
- ネイチャーワークス、トタル・コービオン、豊原集団他
- コンパウンドレジン (高性能・高機能化PLAレジン)
- ユニチカ
- ニートレジン
- 地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
- ポリ乳酸の生分解性と耐久性の制御機構
- 分解 (開始・速度) の支配的因子と制御機構
- PLAの2段階2様式の特異的な生分解機構
- 生分解性と耐久性の両立
- 第一ステップ
- 化学的加水分解 (分子量、強度低下による形状崩壊)
- 第二ステップ
- 生成した水溶性乳酸・オリゴマーを微生物が資化・代謝 (生分解)
- Tg:58°C≒生ごみ堆肥化温度
- 分解開始トリガー (自動スイッチオン機構) 内包
- PLAの2段階2様式の特異的な生分解機構
- PLAの分解速度の制御
- 残留ラクチド、COOH末端基濃度と製品寿命
- タイプS (残留ラクチド:多)
- 分解速度速い/製品寿命短い
- タイプM (残留ラクチド:少)
- 中程度
- タイプL (残留ラクチド:少,COOH末端基封鎖)
- 分解速度遅い/製品寿命長い
- 分解 (開始・速度) の支配的因子と制御機構
- PLAの様々な使用環境下への応用展開
- 生体内分解吸収性医用材料
- タイプS又はM
- 農林・園芸・土木・水産資材
- タイプM
- 使い捨て容器・包装資材、生活・衛生・雑貨
- タイプM
- 電気・電子機器筐体・部品、自動車内装材、リターナブル食器、3Dプリンター、楽器
- タイプL
- 生体内分解吸収性医用材料
- ネズミ食害試験
- プラスチックのカビ抵抗性試験
- JIS Z-2911
- 生鮮イチゴ収納容器のカビ抵抗性試験
- 繊維の抗菌・防カビ性試験
- 繊維製品新機能評価協議会・抗菌防臭加工基準
- PLAの生分解性と抗菌・防カビ性の発現機構
- 消費者から届けられた声
- ボディタオル
- 長期間使用しても従来品のように嫌な臭いや着色がなく清潔
- 生ごみ水切りネット
- 長期間使用してもヌメリ (バイオフィルム) 形成による目詰まりなし
- ボディタオル
- 成形加工性
- 耐熱性
- 荷重たわみ温度 (DTUL) 、熱変形温度 (HDT) 又は熱収縮率
- 結晶性高分子の耐熱性支配因子
- 成形加工工程での結晶化速度
- 主剤
- 高L組成ポリ乳酸 (High %L PLA)
- 添加剤
- 造核剤 (分散型、溶解型) 、結晶化促進剤、マルチ機能改質剤
- 結晶化促進剤の成形加工分野別選択指針
- 成形加工時の溶融張力との関係
- 耐熱性、透明耐熱性の到達レベル
- 電気・電子機器筐体、部品
- 150 °C/低荷重下 (0.45MPa)
- 食品容器
- 120〜130°C x 5分/電子レンジ加熱
- ティバッグ、飲用カップ
- 5〜100°C/熱湯注入
- 透明耐熱性 (ヘイズ<5%)
- 130°C
- 添加剤の選択・配合設計と作用機序
- 耐衝撃性の到達レベル
- 電気・電子機器筐体、部品
- 9.6 kJ/cm2 (シャルピー衝撃強度)
- シート成形品
- 落球法 (100gの重りを50cmの高さから)
- 電気・電子機器筐体、部品
- マルチ機能改質剤とその発現機構
- フィルムや繊維・不織布の後加工段階での熱収縮率低減
- 射出成形品などの室温放置下、二次結晶化による経時劣化 (収縮、そり) 低減
- 成形加工分野
- 繊維・不織布・モノフィラメント
- フィルム・シート
- 真空成形
- 射出成形
- 発泡成形
- 押出発泡
- ビーズ発泡
- ブロー成形
- 用途・製品・市場開発動向 <多数の製品写真で説明>
- 自然環境下 (3〜5年) で使用する農林・園芸・土木・水産資材
- 短期間 (〜1年) 使用の使い捨て食品容器・包装材、食器具、生活・衛生資材
- 中期間 (3〜5年) 使用の衣料、生活雑貨、産業資材
- 長期間 (5〜10年以上) 使用の電気・電子機器筐体・部品、自動車内装部品、産業資材、リターナブル食器、3Dプリンター、楽器
- 質疑応答
受講料
- 1名様: 42,000円(税別) / 46,200円(税込)
- 複数名: 27,500円(税別) / 30,250円(税込)
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 27,500円(税別) / 30,250円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,000円(税別) / 46,200円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 82,500円(税別) / 90,750円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。 - 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 Zoomのシステム要件 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
- 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
印刷物は後日お手元に届くことになります。 - ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。