日時
- 2027年1月6日 10時00分〜 2027年1月16日 17時00分
プログラム
第1部 レアアース分離のための抽出剤選定・抽出系設計の考え方
- 工業用抽出剤から最新の分子・ナノ構造設計まで -
(収録予定日時 :12月10日 10:00〜11:30)
本講座では、レアアース溶媒抽出の基礎から、抽出剤の種類・抽出機構・選定方法、希釈剤や水相条件を含めた抽出系設計の考え方を習得できる。 さらに、金属イオンの選択性、抽出容量、逆抽出性、第三相形成などの実用上の課題を理解し、目的に応じて適切な抽出剤・抽出条件を選定するための知識を身につける。加えて、配位構造だけでなく、抽出剤・抽出錯体の凝集やナノスケール構造が抽出性能に与える影響についても学び、最新の抽出剤設計の考え方を理解できます。
- レアアース溶媒抽出の基礎
- レアアース元素の特徴と相互分離の難しさ
- レアアース分離における溶媒抽出法
- 溶媒抽出の基本原理と抽出平衡
- 分配比、抽出率、分離係数
- 抽出剤を理解するための基礎
- 溶媒抽出剤の基本構造
- 抽出剤の種類
- 抽出反応の種類
- 金属イオンと抽出剤の相互作用と化学平衡
- 水相中の金属イオンの化学種と抽出挙動
- 水相媒体による抽出挙動の違い
- レアアース抽出剤をどう選ぶか
- レアアース分離に用いられる代表的な工業用抽出剤
- リン系酸性抽出剤
- アミド系・ジグリコールアミド系中性抽出剤
- 抽出剤濃度と金属ローディング量
- 希釈剤の種類と抽出性能・選択性への影響
- 相乗効果・修飾剤の利用
- 抽出剤の選定
- 抽出率
- 選択性
- 回収量
- 逆抽出率
- 実用的な抽出系をどのように設計するか
- 抽出速度・相分離性・逆抽出まで考える
- 水・酸の共抽出
- 第三相・沈殿の生成
- 抽出剤の化学的安定性
- 最近の抽出剤研究 – 「配位化学」だけでは説明できない抽出挙動
- 抽出剤・抽出錯体が形成するナノスケール集合構造
- 配位構造だけでは説明できないレアアース抽出挙動
- アルキル鎖構造の違いによる凝集構造と抽出性能の制御
- X線・中性子線を用いた抽出メカニズムのマルチスケール解析
- 質疑応答
第2部 アセチルアセトンを抽出剤とするレアアースの水性二相抽出分離
(収録予定日時 :12月10日 12:10〜13:40)
親水性高分子と無機塩、および水とで形成される水性二相系を用いる液液抽出法は、有機溶媒を使用しない環境にやさしい抽出分離法として主に生体関連物質の分離に広く使用されているが、金属イオンの分離法としても有効である。 本講座では、水性二相抽出法を用いる希土類金属の分離法を液液バッチ抽出から、高速向流クロマトグラフィー、および分取液体クロマトグラフィーまで、その開発の経緯と成果、ならびに今後の展望を解説する。
- 液液抽出の基礎
- 液液抽出挙動を記述するパラメータ
- 金属イオンの液液抽出
- 正則溶液論に基づく液液分配理論
- 多段抽出とクロマトグラフィー
- 水性二相系
- 水性二相系とは
- ポリエチレングリコール (PEG) / 無機塩水性二相系の状態図
- 抽出媒体としてのPEG水溶液の構造と性質
- 金属イオンの水性二相抽出
- アセチルアセトンを抽出剤とする水性二相抽出によるレアアースの分離
- PEG/Na2SO4水性二相系におけるレアアースの抽出曲線
- 高速向流クロマトグラフィー (HSCCC) とpHピークフォーカシング
- 多段階pHピークフォーカシングHSCCCによるレアアースの相互分離
- 協同効果抽出
- 親水性高分子ゲルカラムを用いる水性二相系に基づく液体クロマトグラフィーの開発とレアアースの相互分離への応用
- まとめ
- 質疑応答
第3部 抽出剤の分子設計に基づくクリティカルメタルの高選択的分離・回収技術
〜深共晶溶媒およびPolymer Inclusion Membraneへの展開〜
(収録予定日時 :12月10日 13:50〜15:20)
資源安定確保および循環型社会の実現に向けて、廃電子機器や各種産業廃棄物などの都市鉱山に含まれるレアメタル・レアアースを高効率に分離回収する技術の重要性が高まっている。その中でも溶媒抽出法は、高い選択性を有する有望な分離技術として注目されている。 本講演では、溶媒抽出プロセスの中核を担う抽出剤に着目し、高選択的な金属分離を実現するための分子設計指針について解説する。特に、半導体、EV、LEDおよび次世代通信分野において需要が急増しているクリティカルメタルであるIn、Gaならびにレアアース元素のSc、Yを対象として、共存金属イオンから高選択的に分離・回収可能な抽出剤の開発事例を紹介する。 さらに、環境調和型溶媒として注目される深共晶溶媒 (Deep Eutectic Solvents: DES) の創製とその分離機能について説明するとともに、抽出剤を分離膜へ展開したPolymer Inclusion Membrane (PIM) による新たな分離・濃縮技術についても紹介する。これらの研究成果を通じて、クリティカルメタルの高効率かつ環境調和型の分離・回収プロセスの構築に向けた最新の技術動向と今後の展望について概説する。
- 溶媒抽出の基礎と抽出剤の分子設計
- 溶媒抽出の原理 (分配係数と分配比)
- 分離係数と抽出選択性
- 抽出剤の分子設計指針 (金属イオン認識と選択性の発現)
- 高選択性
- 高い抽出容量
- 速い抽出速度
- 溶離の容易さ
- ワンステップ合成
- クリティカルメタル分離・回収への応用
- InおよびGaの高選択的分離を実現する抽出剤の分子設計
- 亜鉛精錬残渣
- IGZO (In-Ga-Zn Oxide)
- 液晶パネル廃棄物からの分離・回収
- ScおよびYの高選択的分離を実現する抽出剤の分子設計
- アルミナ製造赤泥
- TiO製造廃酸/残渣
- LED蛍光体廃棄物からの分離・回収
- 実廃棄物浸出液からのInおよびGaの選択的分離・回収
- 太陽光パネル廃棄物浸出液からの回収
- InおよびGaの高選択的分離を実現する抽出剤の分子設計
- 環境調和型深共晶溶媒の創出と新規分離プロセスへの応用
- 深共晶溶媒 (DES:Deep Eutectic Solvent) とは
- 深共晶溶媒がもたらす新たな分離機能の発現
- 亜鉛精錬残渣や太陽光パネルからのIn, Ga / Znの高選択的分離・回収
- 赤泥 (Red Mud) からのSc, Y / Fe, Al高選択的分離・回収
- 環境調和型PIM (Polymer Inclusion Membrane) の創出と金属イオンの分離への応用
- Polymer Inclusion Membrane (PIM) とは
- PIMにおける能動輸送の発現による濃縮・分離
- PIMによるIn, Gaの高選択的分離・濃縮
- PIMによるSc, Yの高選択的分離・濃縮
- まとめと将来展望
- 質疑応答
第4部 固体王水を利用したネオジム磁石スクラップからの有価元素回収
(収録予定日時 :12月10日 15:30〜17:00)
近年急速に注目の集まるレアアースについて、主な用途である磁石とそのリサイクルの現状について解説する。また、磁石スクラップからの効率的なリサイクル手法として、講演者が開発した「固体王水」に関して概説し、ネオジムを対象とした実施例について具体的に紹介する。
- ネオジム磁石の開発・利用とそのリサイクル
- ネオジム磁石の開発と利用の広がり
- 日本におけるレアアース需給
- ネオジムを含むレアアースのリサイクル現況と課題
- レアアースリサイクルに関する既存の研究事例
- 「固体王水」による貴金属・レアメタルリサイクルの概要
- 本研究における「固体王水」とは
- 固体王水による処理メカニズム
- 固体王水によるリサイクルの実例
- 磁石スクラップへの固体王水適用
- 固体王水による磁石スクラップの処理メカニズム
- これまでの実施例 (ネオジム磁石)
- 今後の展望
- 質疑応答
受講料
- 1名様: 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
- 複数名: 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
- 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
- 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
- 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
アーカイブ配信セミナー
- 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
- 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
- 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
- 視聴期間は2027年1月6日〜16日を予定しております。
ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。 - セミナー資料は別途、送付いたします。