結晶形は化合物の物理的化学的性質に影響を与えるので、結晶形を制御することによって製品に新たな価値を附与できる可能性がある。そのような意味で、結晶形制御は極めて重要な研究課題である。
今回、製造が困難である不安定結晶、準安定形結晶の製造、及び不要な結晶形の混入防止について紹介すると共に、多形の挙動を利用した分離方法、結晶形状のコントロールについても紹介する。
はじめに
各論
- 不安定形の製造 (溶媒媒介転移の制御)
- 多形の物性・定量方法
- 溶媒媒介転移に及ぼす操作因子の影響
- 速度論的解析に基づく晶析条件の設定
- スケールアップ実験結果
- 安定形,準安定形,不安定形から準安定形の製造
- 多形の物性・定量方法
- 準安定形析出領域の特定
- 準安定形の安定形への転移抑制
- 速度論的解析に基づく晶析条件の設定
- スケールアップ実験結果
- 冷却中に析出する不安定形の混入防止
- 多形の物性
- 不安定形析出領域の特定
- 不安定形析出に及ぼす操作因子の影響
- 晶析条件の設定
- スケールアップ実験結果
- 多形の性質を利用した芳香族位置異性体の分離
- 不要なp-異性体の析出抑制法
- m-異性体の析出挙動
- 晶析条件の設定
- スケールアップ実験結果
- 転移速度を利用した結晶形状の制御
- 多形の物性・定量方法
- 転移速度と結晶形状
- 晶析条件の設定
- スケールアップ実験結果