(2013年2月25日 10:00〜11:20)
九州大学 工学研究院応用化学部門 教授 石原 達己 氏
Li-空気2次電池は大きな容量を有し、次世代の高容量電池として期待され、研究が活発化している。 本講演ではLi-空気2次電池の現在の研究レベルを紹介するとともに、現在の課題を紹介する。また、同時に、金属ー空気電池の歴史や種類を紹介し、金属ー空気電池のどこが課題化を明確にする。一方で、新しい金属ー空気電池の取り組みについて紹介する。
(2013年2月25日 11:30〜12:50)
(株) 村田製作所 LIB事業推進統括部・シニアエキスパート 佐藤 正春 氏
我々が目指す「持続的で豊かな社会の実現」にはエネルギーを蓄積し、必要な時に取り出すことのできる二次電池は欠かすことができない。現在、より多くのエネルギーをより効率的に取り扱うことができる新しい二次電池の開発を目的に様々なアプローチが行われている。 このような中、「多電子系有機二次電池」は、充放電に多電子反応を利用することで容量密度が倍増して高エネルギー密度となることから、また活物質が有機化合物であり、高安全性、低環境負荷、低コストなどの特徴も有していることから、注目を集めている。 本講演では有機化学反応を利用した新しい電池である多電子系有機二次電池について、その動作原理と開発状況、将来の展望について紹介する。
(2013年2月25日 13:40〜15:00)
(独) 産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 上席研究員
兼 電池システム研究グループ長 (神戸大学大学院 教授) 境 哲男 氏
Liイオン電池では電気自動車用から電力貯蔵用まで大型化が進められているが、資源的制約や新材料開発上の限界が見えつつあり、Liイオンに代えてNaイオンを利用するNaイオン二次電池の研究開発が進められている。 本セミナーでは、高容量化が可能な固溶体系や硫黄系などの正極材料や、硫化スズ-硫化アンチモン系やハードカーボン系などの負極材料の研究開発状況、また、それらから構成されるNaイオン電池の性能や安全性評価などについて紹介する。
(2013年2月25日 15:10〜16:30)
東京大学 先端科学技術研究センター 教授 宮山 勝 氏
次世代蓄電池の候補として、資源的制約が少なく大容量が期待されるマグネシウムなどの多価カチオンを用いる二次電池、および水溶液を電解質とする高い安全性のプロトンを用いる二次電池がある。 本セミナーでは、それらについて、動作原理、想定される用途、電極材料例とその特性、開発動向と実用化に向けての課題等を概説する。