「原則として国際共同治験開始前の日本人第I相試験を追加実施する必要はない」との考え方が明確化されました。
しかし実務では、これを自社品にそのまま当てはめられるケースは限定されます。
本セミナーは、「省略を目指すための方法論」ではなく、自社品の可否を自ら見極める“目利き力”に重心を置き、通知の要点と判断材料の棚卸し手順を整理したうえで、2つの判断軸 (被験薬の安全性/民族的要因の影響) を、どのデータを見てどこに線を引くかというレベルまで具体化し、「省略可/グレー/実施すべき」の三段階トリアージ、「省略が難しいケース」の見分け方、および「実施する」と判断した場合の損失最小化設計までを解説いたします。
日時
- 2026年11月26日 13時00分〜 2026年12月9日 16時30分
プログラム
2023年12月25日付通知 (医薬薬審発1225第2号) および質疑応答集により、「原則として国際共同治験開始前の日本人第I相試験を追加実施する必要はない」との考え方が明確化された。しかし実務では、これを自社品にそのまま当てはめられるケースはむしろ限られる。類似薬・先行品がない新規モダリティ、海外データの人種構成が偏る品目、安全域が狭い品目などでは、可否の判断そのものが担当者に委ねられ、判断に迷ったまま時間を費やす、あるいは「念のため実施する」に流れて開発が遅れる事態が生じている。 本講座は、「省略を目指すための方法論」ではなく、自社品の可否を自ら見極める“目利き力”に重心を置く。通知の要点と判断材料の棚卸し手順を整理したうえで、2つの判断軸 (被験薬の安全性/民族的要因の影響) を、どのデータを見てどこに線を引くかというレベルまで具体化し、「省略可/グレー/実施すべき」の三段階トリアージ、「省略が難しいケース」の見分け方、および「実施する」と判断した場合の損失最小化設計までを扱う。 後半では、日本人先行コホート・漸増投与・独立データモニタリング委員会 (IDMC) 等の安全確保策とその「適切性」、「省略の根拠パッケージ」の骨格と作成手順、PMDA対面助言に向けた提出資料の組み立てと想定照会への事前シミュレーションを解説する。国際共同治験の立案・PMDA対応・上市に携わってきた実務経験から、社内・海外本社との合意形成に使える論点整理も含め、明日から使える「判断の型」を持ち帰っていただく。
- 第1章 総論:「原則不要」をどう読むか
- 2023年通知 (医薬薬審発1225第2号) と質疑応答集が変えたもの/変えていないもの
- 「原則として日本人第I相試験の追加実施は不要」の考え方と、誤読されやすいポイント
- 通知発出後の運用状況・公開シンポジウム等で示された論点と、実務での温度差
- 可否判断を誤った場合に生じるコスト
- 照会対応
- 治験開始遅延
- 審査段階での追加要求
- 第2章 目利きの土台:判断材料の棚卸し
- 可否判断の前に揃えるべき情報一覧
- 非臨床
- 海外臨床
- 類薬
- M&S
- 製剤・投与経路
- 「いま手元にある情報でどこまで言えるか」を見立てる手順
- 一次スクリーニング用チェックリストの使い方
- 可否判断の前に揃えるべき情報一覧
- 第3章 判断軸1:被験薬の安全性は「臨床的に許容・管理可能」か
- 非臨床の重大所見と安全域から、日本人リスクをどう外挿するか
- 発現機序・死亡
- 非回復性所見
- 用量 (血中濃度) 依存的リスクの評価と、最大用量における安全域の見方
- 「許容・管理可能」と言い切れる場合/言い切れない場合の境界線
- 類薬情報の使い方とその限界
- 非臨床の重大所見と安全域から、日本人リスクをどう外挿するか
- 第4章 判断軸2:民族的要因の影響をどこまで否定できるか
- PK/PDに民族差が出やすい特性・出にくい特性の見分け方
- 海外データの人種構成の評価
- 母集団PK解析・モデリング&シミュレーションをどこまで根拠にできるか
- モダリティ別の勘所
- 低分子
- 抗体
- ペプチド
- 核酸
- 細胞・遺伝子治療 等
- 第5章 省略の可否を見極める「目利き力」
- 三段階トリアージ
- 省略可
- グレー (要検討)
- 実施すべき
- 「省略が難しいケース」の類型と見分け方
- 類似薬・先行品がない、作用機序が新規
- 海外データが単一人種に偏る/東アジア人データがない
- 重篤な有害事象の発現頻度が高い、安全域が狭い
- 用量漸増中・推奨用量が未確定のまま国際共同治験に参加する場合
- 製剤・投与経路・投与レジメンが海外データと異なる場合
- グレーゾーンの詰め方:どこまで情報を追加すれば判断できるのか
- 「実施する」と判断した場合の損失最小化設計
- 国際共同第I相試験への日本参加
- 日本人先行コホート
- 限定的な日本人PK試験の使い分け
- 社内・海外本社との合意形成
- 論点の立て方
- 説得材料
- 判断根拠の記録の残し方
- 三段階トリアージ
- 第6章 追加の安全確保策の設計と「省略の根拠パッケージ」
- 日本人先行コホート・漸増投与の組み立て方
- 入院管理・施設内観察・投与/モニタリング頻度等の設計
- IDMCにおける日本人に着目したモニタリングと、参加継続の判断
- 試験デザイン・安全性評価への影響とのバランス、CRO・実施医療機関との役割分担
- 「省略の根拠パッケージ」の骨格 (目次案) と作成手順・分量・図表の作り方
- 第7章 PMDA相談への準備と開発戦略への落とし込み
- 相談区分の選び方と、対面助言における論点の組み立て
- 提出資料の構成と、記載の濃淡の付け方
- 想定される照会・指摘と、事前シミュレーションの進め方
- 承認申請までを見据えたPK/PD国内外差の検討計画の立て方
- 東アジア国際共同治験における民族的要因の考慮と、試験計画への反映
- 第8章 ミニ演習・まとめ・質疑応答
- 仮想3ケースによる可否判断の演習
- 省略可
- グレー
- 実施すべき
- 質疑応答
- 仮想3ケースによる可否判断の演習
受講料
- 1名様: 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
- 複数名: 22,500円(税別) / 24,750円(税込)
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。 - 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
アーカイブ配信セミナー
- 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
- 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
- お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
- 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
- 視聴期間は2026年11月26日〜12月9日を予定しております。
ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。 - セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。