反射防止フィルムの設計・要求特性と高機能化技術

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会場 開催

本セミナーでは、スマートフォンを始め各種ディスプレイデバイスに求められる反射防止フィルムに求められる要求特性やその構造、また反射防止フィルムへの防汚・撥水・撥油などの機能付与および、モスアイ構造の応用による高機能化事例まで解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 反射防止フィルムの防汚・耐指紋性付与技術およびディスプレイの視認性向上技術

(2013年1月25日 11:00〜15:00) ※12:40~13:20は昼食休憩。

大手ディスプレイ・光学デバイス関連材料メーカー 開発部門 研究開発担当者

 本講座ではまず概論として反射防止膜の構造並びに要求される特性を述べる。更にその表面に塗布されている防汚膜に関して解説する。具体的には防汚性を発揮するための材料化学、撥水・撥油性を理解するための表面化学、また分子レベルの表面の解析技術に関して詳細に解説し、その耐久性を付与するための基本技術について解説する。それを用いた表面化学応用技術についても述べる。  またタッチパネル等の屋外使用を可能にする視認性向上技術について、屈折率マッチング材料、モスアイによる無反射技術、及びITOパターン非視認化技術の観点から述べる。

  1. ARフィルムの概要
    1. ARフィルムの特徴とその構造
    2. ARフィルムに用いられる材料
  2. ARフィルムへの要求特性
    1. ARフィルムへの化学的な要求特性
    2. ARフィルムへの物理的な要求特性
  3. 表面化学の基礎
    1. 界面現象
    2. 表面エネルギーの解析
      1. 物理化学の手法
      2. Zisman、Fowksの手法
      3. 表面エネルギーの算出
    3. 表面凹凸の影響
      1. Wenzelの手法
      2. Cassie-Baxterの手法
    4. 表面化学応用技術
  4. 防汚剤によるディスプレイの撥水・撥油技術
    1. 防汚材料
    2. AR表面の防汚膜
    3. 防汚剤による摩耗改善
    4. 防汚メカニズム
    5. 塗布工程
  5. 視認性向上技術
    1. 指紋付着性への影響因子
    2. 光学弾性樹脂 (SVR) による屈折率マッチング
    3. モスアイによる無反射面設計
    4. ITO非視認化技術
  6. 表面分析
    1. 表面分析の一般
    2. FTIR
    3. XPS
    4. Auger
    5. SIMS

第2部 モスアイ構造による反射防止フィルムの高機能化技術

(2013年1月25日 15:10〜16:30)

(株) イノックス 機能性フィルム開発 井上 智晴 氏

 生体模倣技術にて生み出されたモスアイ構造は、数百ナノの凹凸構造を持ち、可視光域の反射を大幅に低減します。その反射防止機能・高コントラスト性・透明性から、ディスプレイやデジタルサイネージ用途向けに、表面反射や映り込みを抑制する構造として、注目を集めています。  また、有機ELの輝度向上や太陽電池の発電効率向上の効果も期待できます。ナノインプリントとは、モスアイ構造の様な微細な凹凸のある「金型」を樹脂などに熱プレスやUVを照射して型の形状を転写する微細加工技術です。  本セミナーでは、モスアイ構造による反射防止機能のメカニズムや構造の設計コンセプトについて解説します。また、最新のナノインプリント量産化の要素技術であるRoll-to-Roll装置、大面積金型、UV樹脂についても解説します。

  1. はじめに
    1. 機能性フィルム事業展開体制
  2. ナノインプリント
    1. ナノインプリントの概要
      1. ナノインプリントとは?
    2. 量産化における要素
      1. 干渉リソグラフィによる大面積金型
      2. Roll-to-Roll装置
      3. 量産時の課題
  3. モスアイ構造
    1. 反射防止フィルムとメカニズム
      1. 現行の反射防止フィルム
      2. モスアイフィルム
    2. モスアイ構造の設計
    3. モスアイ構造の応用展開
      1. ディスプレイへの応用
      2. 有機EL・LEDへの応用
      3. 太陽電池への応用
  4. まとめ

会場

東京流通センター
143-0006 東京都 大田区 平和島6-1-1
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