2012年は、MVPD (Multichannel Video Programming Distributers) 多チャンネル配信業界にとって、OTT対応に始まり、OTT対応 に終わった1年となった。 また同時に、OTTによるインターネット配信が定着した年でもあったが、2013年は放送メディア業界に、Ultra HDTV (4K×2K TV) の導入が始まる年になる。2013年から2014年にかけては、一般家庭向けのUltra HDTVサービスが続々導入される予定である。 家電業界は、3D TVの導入が失敗に終わり、家電販売業界も通信販売業者に押されて、店頭での展示の目玉となる新たな商品を模索している。また、中国製の安価なTVで競争力を無くした日本と韓国のTV業界は、本腰を入れて導入を準備している。併せて、ビデオ配信業界がこれを後押しすべく準備を進めている。 本講演では、このTVメーカーをも巻き込んだ新しいフォーマットが、今後どのように地上波放送局、衛星、ケーブル、ハリウッド、通信業界に影響を及ぼすかについて、世界の動きと対比しながら日本への影響を推定するとともに、米国CES 2013での新サービスの準備状況とビデオ配信業界の新潮流をお伝えする。 日本の多チャンネル配信事業者、放送局、コンテンツ、通信事業者他、広く関連事業者の将来対応の一助となれば幸いである。