プラスチック、フィルム分野における「伸長流動」の考え方、その測定法と応用

オンライン 開催

本セミナーでは、レオロジー・粘弾性測定・線形粘弾性理論の基礎から解説し、無定形高分子・結晶性高分子の粘弾性挙動について具体例を用いて解説いたいます。
また、実際の材料を扱う際のポイントや解析手法について解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 高分子の分子運動と伸長流動 – 剪断流動と伸長流動の比較 -

(2026年8月27日 10:30〜12:00)

 高分子は、単純化するとひものように長い分子であり、この鎖状分子の運動に起因して顕著な粘弾性挙動を示します。伸長流動を解析するためには、粘性だけではなく弾性効果も考慮する必要があります。  本セミナーでは、剪断流動場と伸長流動場における粘弾性挙動の違いを分子間相互作用と関連づけて解説します。

  1. 粘弾性の基礎
    1. 剪断変形と伸長変形
    2. 剪断流動と伸長流動
    3. 非ニュートン流動
      • 擬塑性流動
      • ダイラタント流動
    4. 弾性と粘性の物理的意味
    5. 動的粘弾性
    6. 動的粘弾性関数の周波数依存性
  2. 高分子の分子運動と基本的なレオロジー挙動
    1. 高分子のガラス転移とミクロブラウン運動
    2. 時間 – 温度換算則
    3. シフトファクターの温度依存性
    4. 高分子の粘弾性曲線と分子量との関係
  3. 伸長流動の解析法と高分子の伸長流動
    1. 非定常流動場における伸長流動の解析と弾性効果
    2. 伸長流動と紡糸性
    3. 高分子の緩和時間とエントロピー弾性
    4. 高分子における伸長流動の分子構造的支配因子
    5. 伸長流動が関わるプロセスへの展開
      1. 法線応力と精密成形
      2. ジェットインクの糸引き性
      3. エアレススプレーにおける二次元伸長流動
      4. 絹の紡糸と結晶化
    • 質疑応答

第2部 伸長流動装置による機能性樹脂の高品質化

(2026年8月27日 13:00〜14:10)

 材料のプロセシング技術について、50年前は化学工学の分野で扱われ、主に設備装置の設計が中心だった。しかし、1980年代に起きた材料科学のイノベーションである日本発のセラミックスフィーバーはやがて米国を刺激しクリントン大統領令によるナノテクノロジーへ発展し、プロセシング技術が注目されるようになった。一方で、ゴム業界では1980年以前から混練プロセスにおけるロール混練技術について、その技能の重要性が注目されており、カオス混合という伝説の混練技術が知られていた。ところで、1980年代には、高分子材料の混練技術は、分散混合と分配混合の視点から検討され、二軸混練機のスクリュー開発などに応用され自動混練機のイノベーションが起きるが、ウトラッキーによる伸長流動装置 (EFM) の発明により、剪断流動と伸長流動の機能が注目されるようになった。  本セミナーでは、生産性に問題があったEFMを見直し、伸長流動装置の発展型として開発された簡易カオス混合装置について、主にその性能について事例をもとに解説する。

  1. 高分子材料のプロセシング
    1. 成形体とコンパウンドの関係
    2. 高分子材料の混練技術
    3. 二軸混練機の問題
  2. 簡易カオス混合装置
    1. カオス混合について
      1. 伸長流動とカオス混合
      2. 伝説の混練技術
    2. 開発の経緯
      1. 成形技術に対する誤解
      2. トランスサイエンス
      3. コンパウンド設計に対する疑問
      4. コンピューターサイエンス
      5. カオス混合プラント
  3. 応用事例
    1. 再生材の品質向上事例
      1. PETボトルリサイクル材の射出成型性改良
      2. 再生材の強度改善事例
    2. パーコレーション転移制御事例
    3. PPSオリゴマー添加剤による流動性改善
    • 質疑応答

第3部 繊維強化複合材料における伸長流動下での樹脂・繊維流動評価

(2026年8月27日 14:20〜15:20)

 高粘性流体と繊維の混合流体を対象とした粒子法に基づく解析手法による繊維強化複合材料の射出成形における伸長流動下での樹脂・繊維流動評価について解説する。

  1. 樹脂流動に関する研究の概要
    1. 繊維強化複合材料の成形法
    2. 樹脂流動に関する先行研究
  2. 粒子法に基づく射出成形解析の解析手法
    1. 粒子法の基本的な解析手法
    2. 粒子法における樹脂・繊維混合流体の解析手法
  3. 射出口付近の伸長流動下における樹脂・繊維流動評価
    1. 射出口付近での樹脂・繊維流動評価
    2. 射出口の形状による繊維流動への影響
  4. 樹脂の合流が発生するT字形状モデルにおける樹脂・繊維流動評価
    1. フローフロント合流時の樹脂・繊維流動解析
    2. 射出位置変更による樹脂・繊維流動への影響
    • 質疑応答

第4部 成型加工における伸長粘度の測定方法とその応用

(2026年8月27日 15:30〜16:30)

 本セミナーではポリウレタンの劣化、分解のメカニズムについて触れ、それらの分析解析方法についてご紹介します。ポリウレタンの特性により、使用される環境で劣化の機構にも違いがあります。使用する分析装置でどのようなデータが取得でき、またそのデータから何を考察できるのかを把握理解することが重要であり、分析装置の原理やデータから読み取れる内容についても解説いたします。  本セミナーで、分析装置の原理の理解とともに、素材の劣化分解を分子原子レベルでの視点で理解することが可能となります。

  1. レオロジーとは
    1. 粘弾性・レオロジーとは?
    2. 粘弾性体とは?
    3. 産業分野における粘度・粘弾性測定の活用例
  2. レオロジー測定の基礎
    1. レオロジー測定とは?
    2. レオロジー測定の概要
      • 回転
      • 振動
      • 動的粘弾性 (DMA)
  3. 回転 (静的) 測定の概要
    1. 回転測定の概要
    2. 回転測定の応用例
      1. ニュートン流動現象 〜粘度が変形速度によらず一定?〜
      2. シアシックニング 〜粘度が変形速度と共に上昇?〜
      3. シアシニング 〜粘度が変形速度と共に下降?〜
  4. 振動 (動的) 測定の概要
    1. 振動測定の概要
    2. 各種振動測定の応用例
      1. 周波数分散測定と測定例
        • 長期分散安定性
      2. ひずみ分散測定と測定例
        • 内部構造の強さ
      3. 温度・時間分散測定と測定例
        • 熱硬化
        • ゲル化
  5. 動的粘弾性測定 (DMA) の概要
    1. 動的粘弾性測定 (DMA) の概要
      • 変形方法
      • レオロジー変数の求め方
    2. 各測定治具の詳細と測定対象物、温度制御システムの選択
  6. 高分子材料のレオロジー評価
    1. 高分子材料のレオロジー評価
      • 速度または時間の関数としての粘弾性
      • 緩和時間
    2. 主な高分子材料の測定例
      • ガラス転移温度 (Tg)
      • 時間
      • 温度特性
    3. 粘着剤の粘着性、剥離性の評価
      • 使用温度
      • タック性
      • ピール性
    4. 成形加工におけるレオロジー評価
      • 成形条件の決定
      • 成形不良の改善
      • 伸長粘度
    • 質疑応答

受講料

  • 1名様: 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
  • 複数名: 55,000円(税別) / 60,500円(税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
再開催を依頼する 関連するセミナー・出版物を探す