近年、一般誌においてもデータセンターに関する記事を目にする機会が増えてきた。生成AIの普及により、日本においてもデータセンターの存在感はますます大きくなってきている。データセンターは膨大な電力と水を使用すると言われているが、その多くが内部の機器の冷却に使われていることは実はあまり知られてはいない。実際に内部での機器の冷却は、どのように行われているのであろうか。
現在データセンターにおいては、空冷、液冷、液侵の3種の冷却方式が使用されているが、本講座ではデータセンターにおけるそれぞれの冷却方式の長所・短所を詳しく解説し、併せてそこで使用されている放熱デバイスについても特徴や使い方について説明をする予定である。取り上げる放熱デバイスとしては、ヒートシンク、ファン、TIM (Thermal Interface Material) 、コールドプレートを取り上げ、熱抵抗の観点から統一的な視点で説明するよう心がける予定である。
- データセンターの概要と課題
- DCにおける膨大な消費電力
- 全世界平均PUEの推移
- 液冷DLCはどの程度普及しているか
- 空冷
- オープンエリア空冷
- 列内冷却機の追加
- 後扉熱交換機
- 冷却水の冷却方法
- 液冷
- 熱抵抗が放熱経路を決める
- 実体験としての熱抵抗
- 放熱経路は内部の熱抵抗が決める
- 熱移動を支配する基本法則
- 熱伝導
- 熱伝達
- 空冷の主役であるヒートシンクとファン
- ヒートシンクの熱抵抗
- 包絡体積とフィンパラメータ
- 温度境界層との関係
- 最適なフィン厚とフィン高さ
- ファンによる強制対流
- 熱拡散の主役であるTIM
- TIMの役割
- TIMにおけるフィラーの役割
- 現在入手可能なTIMとその特徴
- TIMの熱的特性
- TIMの機械的特性
- TIMの高性能化
- 液冷の主役であるコールドプレート
- コールドプレートの構造
- コールドプレートの熱抵抗
- 継手と液漏れセンサー
- 液浸冷却
- 単相式と2相式
- 液浸冷却システムの課題
- 冷媒と各種電子部品
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