出来上がった実装基板では、各々で全て明確な根拠があって、基板設計されています。今回は 、以下の7つの項目に層別しました。
- ランド及びパッド設計 (主に用語の説明)
- 基板の反り対策
- 設計品質
- ネジ締め
- 基板分割時のVカット
- 部品配置
- 熱対策
他のノイズ対策もありますが、ここでは省略します。基板の設計時に、出来上がって、ああすればよかったと事前に気づいて欲しい項目を並べています。また、実例を記載していますので、理解し易いと思います。今後の皆様の基板設計時にお役に立てて頂ければ幸いです。
- ランド及びパッド設計 (用語の説明)
- ランドはリード部品、パッドは表面実装部品に適用
- スルーホールとバイアホールの違い
- 基板流し方向に対してマイコン (IC) は平行に配置し、最後尾のランドを横長に。
- ブリッジ対策としてシルクを入れる、ランドを楕円形に。
- リードのパターン間隔は0.5mm以上、チップ部品同士の間隔は0.6mm以上開ける。
- φ3.2以上のランドサイズの大きいスルーホールは設けない。
- 発熱部品は、部品面及びはんだ面側に重ならないような配置
- 片面基板は両面基板より、ランド径サイズを0.5mm以上大きく。
- パッドサイズ大 (例:パワートランジスタのメタルマスク開口部) は“田の字”が好ましい。 → はんだボール対策
- サイズ大のチップ部品は、はんだがダレにくい方向に配置。
- チップ部品は基板流し方向に対して垂直に配置 (チップ立ち対策)
- 表面実装用コネクタは、基板流し方向に対してフラックス残渣が溜まりにくい方向に配置。
- 電流容量大流れる回路パターンには、テイアドロップの採用 (断線対策)
- マイコン又は多ピン半導体付近には、チップ部品は配置しない方が好ましい。→ 未はんだ対策
- 反り対策
- 高密度実装で、基板サイズ大の基板 (例150mm×150mm以上) は、ノーランドバーを設ける。
- 挿入タイプのコネクタは、基板流し方向に対して平行に配置、カプラ端子が付く基板はタッピングネジ取付け。
- アキシャル部品同士の間隔が約5mmが目安。
- リード部品のクリンチ時にクリンチリードが回路パターンに触れないこと。
- リードのアルミ電解コンデンサの素子高さが10mm以上の部品は部品倒れによる傾きを考慮する。
- リードICとアキシャル部品は2.54mm間隔が目安 (ノイズ対策)
- ラジアル部品を挿入する場合の隣接間部品禁止領域
- 小信号トランジスタ、ダイオードのデッドスペース
- ポイントはんだ付けの場合、はんだ付けする為の部品間隔=ノズル径+6mmのクリアランス
- アキシャル/ラジアル部品挿入する場合の隣接部品との距離
- コネクタ周辺には背の高い部品は配置しない → コネクタのはんだ濡れ不足対策
- 重量部品は、片面側に纏めて実装 (下面側に実装する部品は、落下しないように、計算式から試算する)
- リレー実装時は、部品を安定させる為の固定ピンを設ける。
- 設計品質
- はんだクラックを防ぐ為、チップサイズ大 (5025以上) の部品の使用は回避する。
- コーテイング剤塗布によるクラックを防ぐ為、線膨張係数の小さい樹脂を選定する。
- 特殊形状の基板の仕様は避けること。 (形状によっては、基板通過センサーの誤動作に繋がる)
- ネジ締め
- ネジ締めを行う基板は、ネジ締めの位置から5〜10mm以上離して部品配置する。 → はんだクラック防止の為
- 多面取り基板では、個別基板の4隅には、ネジ締めせず、全体の基板の4隅にネジ締めする。 → はんだクラック防止の為
- Vカット (基板分割) する場合の注意事項
- チップ部品は、基板分割に対して平行に配置する。又、分割ラインから5mm以上 離すこと。 → はんだクラック防止の為
- Vカットラインと部品が近い場合はスリットを入れる。
- カットやミシン目からは5mm以上離して部品配置する。
- コネクタのハウジング部にはくりぬき穴を設ける。
- 部品配置
- 熱容量の大部品は、基板全体に対して均等に配置する。→ はんだぬれ不良対策
- 熱に敏感な部品 (水晶発振子、LED等) は、発熱部品から遠ざける。
- サイド型コネクタの嵌合側に部品を配置しない。
- 部品面側に、フラックス塗布によるフラックスの付着が発生するスルーホールを設けないこと。
- 基板流し方向に対してチップ部品は垂直に配置する。
- 熱対策 (放熱対策)
- ビアは発生原 (マイコン) に近づける。
- 筐体内部に熱が溜まらない部品配置 (熱の逃げ場を作っておく)
- QFPは、バイアホールを設けて放熱し易くする。
- 基板組付け時に、基板を垂直置きにすると対流伝熱が上がり、熱抵抗は下がる。
- 発熱部品は、表面側、裏面側で重ならないように配置する。
- 基板端に実装した部品 (例えばQFP、BGA等) は実質的に有効な放熱領域が少なくなるので、基板中央部に配置する)
- Q&A
受講者の声
- プリント基板についての基礎的な情報、電子部品、はんだについて知識があるわけではなかったので勉強になった。
- プリント配線基板に関する基礎については概ね理解できた。多層基板の製作方法 (コア基板、めっき方法etc.) についてプロセス含め分かりやすかった。
- 事例・動画が豊富でイメージしやすかった。
- 映像を交えた解説で非常に理解が進みました。ありがとうございました。
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