易解体性接着材料の設計技術と最新動向

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本セミナーでは、易解体性の基礎から解説し、強度と易解体性とを両立する材料設計の方法を詳解いたします。

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プログラム

第1部 繰返し開裂可能な化学結合を含む熱解体性光接着剤の開発

(2026年7月15日 10:30〜11:30)

 工業製品のリユースやリサイクルを実現するために、接着剤を組立てに用いる際には接着性とともに外部刺激による解体性も求められる時代となりつつある。材質に関係なく伝導する熱刺激は、使用後の人為的な解体のための外部刺激として魅力的である。  本講座ではまず、ユニークな特徴を持った化学結合としてジスルフィド (SS) 結合や多重水素結合などを紹介する。そして次に、それらの結合の特徴を活かした新材料として、我々が開発しているアクリル系熱解体性光接着材料を取り上げ、その開発状況について紹介する。

  1. 接着層の加熱による変化
    1. 高分子の状態変化
    2. 高分子の熱分解
  2. 繰返し開裂可能な化学結合
    1. ジスルフィド (SS) 結合
    2. 多重水素結合
    3. オルト位置換ピリジン構造の活用
  3. SS結合を組み込んだ熱解体性光接着剤の開発
    1. 光接着材料の構成
    2. アクリル系熱解体性光接着剤
    3. 接着層中でのSS結合の状態確認
    4. 再接着能の検証
  4. 多重水素結合を組み込んだ熱解体性光接着剤の開発
    1. 光接着材料の構成
    2. アクリル系熱解体性光接着剤
    3. 再接着能の検証
  5. 本講座のまとめ

第2部 光分解性架橋剤の開発と易剥離粘着剤への応用

(2026年7月15日 12:30〜13:30)

 強固な共有結合で構成される架橋樹脂の分解は環境や資源保護の観点から重要な課題である。  本講では、近年加熱で結合交換することで分解や再利用が可能な架橋樹脂の例を紹介すると共に、O-アシルオキシム (オキシムエステル) ユニットの結合交換や光、熱反応を利用した架橋樹脂の合成と分解例を解説する。

  1. 加熱で組み換え可能な共有結合からなる架橋樹脂
    1. 共有結合による強固な架橋樹脂とその分解例
    2. 組み換え可能な共有結合のバリエーション
    3. 加熱で組み換え可能な共有結合からなる架橋樹脂の分解例
  2. O-アシルオキシムの化学
    1. O-アシルオキシムの物理的、化学的性質
    2. O-アシルオキシムの光反応機構
    3. O-アシルオキシムの光重合開始能
    4. O-アシルオキシムの光塩基発生能
    5. o-ニトロベンジル誘導体型光塩基発生剤との比較
  3. 側鎖のO-アシルオキシム部位の熱交換を利用した架橋形成と解架橋
    1. 高分子の合成
    2. 側鎖の熱交換反応による架橋形成
    3. 架橋体の光解架橋
  4. 光塩基発生剤によるビトリマーの制御
    1. 光制御のコンセプト
    2. ビトリマーの合成
    3. 光塩基発生剤とビトリマーの熱反応
    4. 光塩基発生剤含有ビトリマーへの光照射の影響

第3部 光応答性分子スイッチに基づく光解体性接着剤の開発

(2026年7月15日 13:40〜14:40)

 光応答性分子スイッチを用いた光解体性接着剤について、これまでに報告された具体例を、メカニズムなどの基礎にも触れながら紹介する。また、光応答性分子スイッチを用いない可逆性の光解体性接着剤についても、簡単に紹介する。

  1. 可逆性の光解体性接着剤
    1. 光熱効果
    2. 光二量化反応および二量体の光解離反応
    3. 光応答性分子スイッチ
  2. 光応答性分子スイッチ
    1. 基礎
    2. 種類
  3. 光応答性分子スイッチを用いた光解体性接着剤
    1. アゾベンゼンを用いた光解体性接着剤
    2. ジアリールエテンを用いた光解体性接着剤
    3. スピロピランを用いた光解体性接着剤
    4. ドナー・アクセプターステンハウス付加体を用いた光解体性接着剤
    5. 熱安定な光応答性分子スイッチを用いた光解体性接着剤

第4部 可動性架橋を用いた安定接着と刺激応答性の易解体接着

(2026年7月15日 14:50〜16:00)

 現代社会の生活において、高分子材料は欠かすことのできない材料であるが、昨今の環境問題の状況において、研究者は機能性の追求のみならず、環境低負荷である材料設計を常に意識する必要性がる。そのものの材料自身が安定であり長寿命であれば、廃棄物の低減にも繋がるため、新たな高分子材料の長寿命化・安定化に寄与する分子設計・材料設計が求められている。  一方で、高分子材料の長寿命化・安定化のみならず、高分子材料自身の回収と再利用自身も容易であることが望ましい。製品となって一体になった有機・無機・金属材料のままでは、それぞれの材料の再利用は難しく、製品として利用している時は安定ではあるが、廃棄した後は求めるタイミングで分離・分解・回収することができれば、それぞれの材料は資源と見なし、再利用が可能となる。このような総合的な分子設計・材料設計を駆使した『分解・劣化・安定化』の科学は、従来の価値観では廃棄物と思われている製品から高分子材料を資源として回収する重要な技術に繋がる。

  1. 重合性シクロデキストリン (CD) 誘導体を用いた架橋設計
    1. 可逆的な架橋からなる材料設計
    2. 可動性の架橋からなる材料設計
    3. 重合性のシクロデキストリン (CD) 誘導体を基幹化合物とした架橋設計
    4. アクリレート系のビニルポリマー
    5. ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリシロキサンの研究事例
  2. 可逆性架橋材料と可動性架橋材料から生み出される機能
    1. 材料の伸びと靭性といった力学特性の向上
    2. 分子接着性や材料強度が回復する自己修復機能
    3. 『分解・安定化』に関する研究開発動向

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