2021年に発出された「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部を改正する省令 (改正GMP省令) 」では、共用設備で製造される医薬品における「交叉汚染を防止する適切な措置」の一つとして、リスク評価の考えに基づく「薬理学的・毒性学的評価による科学的データに基づく残留管理のための限度値」の設定が求められています。交叉汚染により混入する医薬品を含む様々な医薬品不純物の有害性の評価では、PDE (Permitted Daily Exposure) やAI (Acceptable Intake) を算出する必要があります。しかし、開発初期段階の医薬品、合成中間体、医薬品原料等は、PDE・AIの設定に必要となる毒性情報が得られない場合が少なくありません。
本講演では、PDE・AI設定の基礎的な解説に加え、残留溶媒、洗浄バリデーション、E&L評価において必要とされるPDE設定について紹介します。さらに、必要な毒性情報がない場合のアプローチとして、TTC (Threshold of Toxicological Concern:毒性学的懸念の閾値) アプローチ及びリードアクロスアプローチについてご紹介します。
- はじめに
- PDE (Permitted Daily Exposure) 設定が求められる背景
- 医薬品開発においてPDE設定が必要となる場面
- PDE設定の難しさ
- 閾値の有無による評価手法
- PDE設定手順
- 情報収集
- critical effectの特定・PODの決定
- 調整係数の設定
- CSAFに基づくPDE設定
- PDE設定事例
- 残留溶媒のPDE設定
- 原薬等のPDE設定
- E&LのPDE設定
- AI (Acceptable Intake) 設定
- AI設定手順
- AI設定におけるPOD
- 曝露期間に応じたAI設定
- 毒性情報が得られない場合の対応
- TTCアプローチに基づく許容量設定
- リードアクロスアプローチに基づく許容量設定
- まとめ
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