本セミナーでは、磁歪合金を主構成要素とした小型発電デバイスについて、原理、構成や想定される用途を解説いたします。
ここ1、2年で我が国のエネルギー政策は急転する兆しをみせ、節電・省エネ、ならびに新しい創電技術の確立とその普及が政策論のみならず、我々の実生活においても強く要請される段にある。 創電技術については、自然の恩恵由来の再生可能エネルギーが注目され全国区での取り組みが活発化してきてはいるが、エネルギー密度と使用機器材・管理等の採算性の観点から判断すれば、その裾野は消して広いとは言えない。 現在、我々のグループでは磁歪合金の高機能性に着目し、小型高効率・安価な発電デバイスとしての実用化にむけた実証試験ならびに萌芽的なコンセプト研究を実施している。 本講では、機能性素材である磁歪合金を主構成要素とした小型発電デバイスについて、本学の取り組みを中心に、その原理、構成や想定される用途について解説する。