(2012年12月20日 12:30〜13:30)
(株) イオンテクノセンター 取締役 長町 信治 氏
イオン注入技術は1970年台よりSiを対象として発展し、成熟技術として半導体プロセスでは当たり前のように使用されている。 近年、Siでは材料的に限界がある高周波、光、電力への応用を目的に化合物系の半導体を用いたデバイス開発が盛んになっている。 しかしそのプロセスへのイオン注入の適用は限定的である。 本講座では、イオン注入の基本的な知識を概説した後Siと化合物系で何が異なるのか、なぜイオン注入の適用が限定的になるのか、今後どのような展開が開けるのかについて基本的な部分を概説する。
(2012年12月20日 13:40〜15:00)
奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 微細素子科学研究室 畑山 智亮 氏
炭化ケイ素 (Silicon Carbide : SiC) は先進諸国で省エネ半導体デバイスの材料として注目されています。 SiCは化学的に安定な材料であるため、特定の領域へ不純物を導入するためにはイオン注入技術が不可欠です。またSiCは結晶多形を示す材料なので、既存の半導体シリコンやIII-V族化合物材料と異なる工程を要することがあります。 本講座ではSiCにおけるイオン注入技術とその評価に関して解説します。
(2012年12月20日 15:10〜16:30)
法政大学 理工学部 電気電子工学科 中村 徹 氏
GaN半導体デバイスはエピタキシャル成長によって形成された不純物層をエッチングして製造されることが一般的である。 また、GaN中の不純物の拡散係数が極めて低いため熱拡散法によるドーピングは非常に困難である。イオン注入法は選択的領域にドーピングが可能であるためデバイスの性能を向上させる有効な手段であるが、GaNへの応用例はSiデバイス製造に比べて少ない。 本セミナーでは、GaNへのイオン注入技術についての現状について解説する。