2012年もエンタテインメント業界において様々な法的問題・紛争が生じました。GREEとDeNAとの間で問題となった釣りゲーム事件 (上告中) のように、同じ業界の主要なプレイヤー間の紛争であるにもかかわらず、最高裁の判断まで仰ぐといった状況は、従来のエンタテインメント業界では想像すらつかなかったのではないでしょうか。
しかしながら、現在のような経済状況が続く限り、このような熾烈な法廷闘争も決して他山の石として看過できるものではありません。
本講演では、2012年に話題となった法的トピックのうち、特に重要と思われる10個を選び、それぞれについて事案の概要と法的な分析を行います。本講演が、激動のエンタテインメント業界を生き抜くための一助になればと考えております。
- 総論
~弁護士の目から見た2012年のエンタテイメント業界
- 2012年の10大トピック
- ピンクレディ事件
~改めて問う、パブリシティ権とは?
- 釣りゲーム事件
~悩ましい「表現上の本質的特徴」
- コンプガチャが与えた衝撃
~問題の再検証とその後の状況
- H24著作権法改正&パロディ問題
~実務に与える影響と今後の課題
- 「暁の脱走」等DVD事件
~1953年問題の終焉?
- 「Shall We Dance?」振付事件
~実は根が深い「著作者」問題
- 電子書籍を通してみる出版業界
~Kindle上陸により揺れた出版契約
- 「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」事件
~オプション契約を巡る平成の裁判第2弾
- アジアとの取引を巡る法的紛争
~増加するアジア取引と権利クリアランス
- 海外ロイヤルティの憂鬱
~米国「遊戯王」裁判を枕として
- まとめ&今後の対応
- 質疑応答/名刺交換