光散乱法は理論的には非常に古くからある測定手法であるが、測定装置として市販化が進んだのは動的光散乱法やインライン計測などである。散乱理論の解りにくさもあり、市販の測定装置もブラックボックス的で、「なぜこのような結果が出るのか分からない」というユーザーの声をよく耳にする。今回の講座では、そのような疑問を晴らすために、できる限り直感的で解りやすい説明と、実際の測定での操作のポイントを中心に講義を進める。
散乱現象の体系的な把握から解説する。散乱現象は、測定対象である分子や粒子の大きさと、測定に使用する電磁波の波長 (光やX線など) との関係で、観測される結果が変化する。さらに、光であれば屈折率、X線であれば電子密度などが結果に影響を与える。これらは一般に「静的な」散乱と呼ばれる現象であるが、さらに「動的な」散乱現象では、ブラウン運動をはじめとする各種の微細な運動と散乱現象を結び付けることによって、分子や粒子の運動速度を求めることができる。静的と動的の両方の散乱現象を使うことによって、分子や粒子の形状や、濃度効果・相互作用など、さまざまな情報を得ることが可能である。
- 散乱現象の原理的な基礎
- 測定対象のサイズと各種測定法の関係
- 電磁波の波長と分子・粒子のサイズとの関係
- 散乱原理の概要
- 静的光散乱 (SLS) 法
- 測定装置の概要、サンプル調製のノウハウ
- 理論的な背景
- 測定に必要な物理定数の求め方
- 分子量、回転半径などの計算の仕方
- 粒子散乱関数の計算
- 実際の測定例
- 動的光散乱 (DLS) 法
- 理論的な背景
- ブラウン運動理論
- Stokes-Einstainの関係式など
- 測定に必要な物理定数の求め方 (媒体の粘度など)
- データ解析の方法とサンプル調製のノウハウ
- 実際の測定例
- DLSにおける濃度効果と多角度測定
- 吸着水と表面電荷の影響、相互作用の見積もり
- 応用例
- 非球形の分子・粒子への応用
- ファイン・バブルへの応用
- バイオ・マテリアルへの応用
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
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