研究開発テーマの評価と中止・撤退判断の仕方

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第1部 企業における研究開発テーマの評価と中止/撤退判断について

(2026年6月15日 10:00〜11:30)

 未来の価値を創造する研究開発テーマを商品化・事業化につなげるまでには、技術開発の困難さだけではなく、評価の難しさがあると言われる。魅力的な「尖った」テーマが、ゲートを通過する間にいつのまにか「丸く」なり、魅力を失っていくこともある。また、専門性の高い研究テーマでキャリアの専門性を高めた研究員の処遇を考えるとテーマを中止/撤退させることが難しいという声もよく聞かれる。  今回は、テーマの評価時に注意するべき点と判断の方法について、過去の事例や筆者の経験を踏まえて考察する。

  1. はじめに
  2. 未来は見通せるか
  3. 「漫然と踏襲」は罪
  4. 魔の川、死の谷、ダーウィンの海
  5. 見えない市場と時間軸
  6. 研究開発テーマ管理のポイント
  7. 自らは何者か
  8. テクノロジーの賞味期限
  9. 総張り、逆張り、一点重視
  10. トヨタに戦略はあるか
  11. 研究者の熱い想いは必要か
  12. ステージゲートは人治か法治か
  13. ウエスタンユニオンの失敗
  14. 社内の「風」と黒船
  15. 早く行くのか遠くへ行くのか
  16. 戦略で差別性は実現できるか
  17. 本当の差別性とは
  18. まとめ

第2部 透明性のあるR&Dテーマの評価体制と中止・撤退基準の作り方

(2026年6月15日 12:10〜13:40)

 航空電子は創業以来、開拓・創造・実践の理念のもと、コネクタやセンサなどの電子部品や、それらを搭載したモジュール製造を事業展開している。R&D部門では、新事業領域の探索と開拓を担うべく中長期的な技術戦略を掲げる。担当者には技術戦略に係るシナリオ構想力を養うために、技術と社会の両面でトレンド感覚を養ってもらうことや、自身の技術専門性への愛着とその磨き上げに没頭することをお願いしている。  本講演では、そのような活動背景の目的、R&Dテーマの運営に際して担当者に要求する項目ならびに成果の評価ポイントについて述べる。

  1. はじめに
    1. 産業イノベーションの変化点に潜む背景の深堀
    2. 「失われた30年」に生じた社会変化の裏側に潜む日本人気質と日本型経営の深堀
  2. R&Dテーマの定め方 (事例紹介) 、個人の性格差異の理解と人材育成の重要性
    1. 技術編集型のR&Dテーマ
    2. エンゲージメント型のR&Dテーマ
    3. 自己分析と「イキガイ」の追求 (技術的信用の獲得)
    4. 教養教育に基づく哲学感の涵養 (道徳的体系の獲得)
  3. R&Dテーマの進展に必要となる素養と評価のポイント
    1. 事業性調査段階のR&Dテーマ
    2. 事業化企画段階のR&Dテーマ
    3. 既存事業部と連携段階にあるR&Dテーマ
    4. モノづくり技術向上に寄与するR&Dテーマ
    5. R&D活動提案書の事例
  4. おわりに
    1. 製品・市場・産業・経済・政治の成長曲線
    2. R&Dの必要性:次代のソーシャルリアリティ創出への貢献

第3部 R&Dテーマの評価と中止/撤退基準の作り方及び運営のポイント

(2026年6月15日 13:50〜15:20)

 本セミナーでは、研究開発を「投資」として捉え、限られた経営資源を事業成長に結び付けるための実務的な指針をまとめます。研究開発から事業化へは、概念検証・技術・市場検証・量産準備といった段階ごとに目的を定め、ゲートで投資判断を行う運用が有効です。一方、社会的要請は、時間経過と共にどんどん変化・変質して行くことから、研究開発は“動く標的”を相手とすることがほとんどであり、“消滅する標的”、“見えない標的”を相手にする仕事であるとも言えます。  そこで、各ステージの役割とゲート判定に必要なエビデンスの整え方を実務的に解説します。また、進捗・リスク・収益見込みをダッシュボード化する「見える化」により、意思決定に直結する情報基盤を構築する方法を紹介します。

  1. 投資としての研究開発:ポートフォリオと成長の関係
    • R&Dを「投資」として評価する観点
    • 技術資産の循環管理の考え方
  2. 研究開発から事業化へのステージゲート
    • 各ステージの目的とゲートの役割
    • 標準的な判定基準の設計原則
  3. ゲート基準 (評価指標) の作り方
    • 市場規模
    • 技術成熟度 (TRL)
    • 量産性
    • 投資回収のKPI設計方法
  4. テーマ評価の「見える化」
    • ビジネストラッカー等による進捗・リスク・収益性の可視化手法
  5. 改廃 (テーマ変更/中止) 判断の実務
    • 中止/撤退決定時のフロー
    • 社内調整のポイント
  6. 運営のポイント:会議設計と意思決定プロトコル
    • ゲート会議の進め方
    • 必要なエビデンス
    • レビュー頻度の決め方

第4部 研究開発テーマの縮小、凍結の見極めと適切な管理の仕方

(2026年6月15日 15:30〜17:00)

 激動する市場環境の中、イノベーションにより新規事業を創出していくことは、喫緊の経営課題である。しかし、山積する目先の課題に対しては、対症療 法的なマネジメントを余儀なくされることも少なくない。そのような時代であるが故、新規事業創出のあり方を問い正すことが重要である。  本講演では,変化する事業環境の特徴・傾向を概観し、これまで提唱してきた、技術マーケティング、戦略の見える化によるテーマ評価の基本的な考え方に加えて、最近注目されている「イノベーションマネジメント」の考え方を加味した新事業創出、研究開発マネジメントについて解説する。

  1. 事業環境のパラダイムシフト
    1. 市場環境の変化
    2. オープン・イノベーション
    3. テクノロジー・トレンド
    4. 技術マーケティング
    5. 変化の予兆を捉える
    6. マクロ環境の変化 (ハイプサイクル)
    7. バックキャスティング
  2. 戦略の見える化による研究開発シナリオの策定
    1. 研究開発の課題
    2. テーマ評価の対象と出力
    3. テーマ評価のプロセス
    4. 戦略シナリオの策定
    5. イノベーションマネジメントによる新事業創出

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