溶液NMRによる低分子化合物の構造推定・確認は、一次元NMRに加え二次元NMRも使うと、簡単に行えるようになります。現在のNMR装置は、多くの測定がほぼ自動で行えるようになっていますが、どの測定を行えばよいのか、また、どんな時にどのような測定法を追加で行い、どのようにスペクトルを読み進めればよいのか迷うことがあるかもしれません。
本セミナーでは、実際のNMRスペクトルを読みながら、まず、基本的な二次元スペクトルによる構造解析の手順をたどります。基本の測定法で構造が決めにくいときには、追加の測定を併用して、より明快な構造解析を目指します。また、結果がおかしい (ように見える) スペクトルと、その解釈や対処法をご紹介します。二次元NMRスペクトルをこれから使ってみたい方だけでなく、すでに二次元NMRをお使いで、さらに活用したい方にも役に立つお時間になればと思います。
- 基本的な一次元・二次元NMR法を使う手順
- 一次元1H-, 13C-NMRC-NMRスペクトルの復習
- HSQCで直接結合している1H、13Cの化学シフトを知る
- COSYでプロトンのスピン系がつながった部分構造を推定する
- HMBCで部分構造をつなぎ合わせる
- NOESYで立体化学を推定する
- 検証とデータ整理・文献値との比較
- 基本の方法で決めにくいときの追加の測定
- 窒素を含む分子には15NのHMBCを使う
- 1,1-ADEQUATEで13C-13Cのつながりを調べる
- プロトンシグナルが重なり合うときはHSQC-TOCSYやH2BCを使う
- 1D化法で横軸方向の分解能を上げる
- Band-selective 2D法で縦軸方向の分解能を上げる
- おかしい結果になるとき
- NOESYが出ない時
- HSQCのリレーピークとeditingの位相がおかしい
- アーティファクト・ノイズ・意味のあるピーク
- 推定構造が質量分析の結果と合わないとき
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