暗黙知を形式知にして共有化・伝承していく取り組みは、ナレッジマネジメントと呼ばれ、言われはじめてから、30年近くなります。かつては情報システムの導入と同義のように言われたナレッジマネジメントですが、今は多くの会社で情報共有化のIT基盤は整備されています。しかしながら、 (狭義の) 情報共有化もうまくできていない会社も少なくないようです。ITインフラが整い、社員の情報リテラシーも高まった今日、知識や情報の共有・活用・成長が上手くいっていない原因は、まちがいなくその推進方法やマネジメント方法の誤りにあります。同じようなシステムを使っていても、うまくいっている会社や部門もあれば、うまくいっていない会社や部門もあります。このことはつまりナレッジマネジメントの成否は、システムで決まるのではなく、マネジメントや推進の巧拙によって決まるということです。
また、最近の生成AIの性能向上により、ファイル共有でなく、AIを介したナレッジの伝承が可能になりつつあります。ナレッジマネジメントのパラダイムが変わるタイミングです。
本セミナーでは、講師が長年 (およそ30年) クライアント現場でナレッジマネジメントを推進してきた経験から、ナレッジマネジメントというとりくみの本質、推進上の悩ましさを解く考え方、アプローチ方法、いくつかの細かな推進テクニックをお伝えします。
- ナレッジマネジメントの基本
- 時代背景と基本概念
- 技術向上・強化の3軸
- 1980年代〜2010年代の世の中のKMに関する流れ
- With AI 時代
- ナレッジマネジメントの進化
- 理論と基盤となる考え方
- なぜうまくいかないのか (本質理解)
- システム導入を目的と勘違いしないこと
- ITによる経営変革の2側面
- KMの成果は人の動きで見えてくる
- 情報共有・知識共有 が進まない理由
- 変えるべきことは、基盤
- 基盤設計と具体的な枠組み
- ナレッジマネジメントの手段・基盤系でなすべきこと
- 情報共有化型KMにおける5カテゴリー3レベル
- ナレッジの捉え方と実践の起点
- 「知識を集める」ではなく、「困りごとを集める」から始める
- 文化と運用の側面
- 自分がまとめた資料を紹介しあう文化
- ナレッジマネジメントの仕組みの側面、文化の側面
- ナレッジマネジメントの推進方法
- 推進の全体像と進め方
- 現場把握と課題抽出のポイント
- 現場の話を聞くときの留意点
- ナレッジ・マネジメントによる改善余地を見つける視点例
- 困りごと可視化 (アンケート設計と活用)
- 困りごとのアンケート方法の考え方
- アンケート項目例
- アンケートシートイメージ
- アンケート結果イメージ
- ナレッジマネジメント具体論
- ナレッジ化の基本と考え方
- 技術のナレッジ化とは
- まず、成果の出る場面から考えること
- 業務特性に応じた設計
- 思考業務支援ツール設計における2つの基本型
- プロジェクト型 か 工程分担型なのかを考慮する
- ナレッジを“使える形”にする工夫
- IT活用とシステム設計
- ITシステムを活用した取り組みの展開パターン
- 各種KMシステム化の特徴
- ナレッジの維持・更新・伝承
- 知識伝達の3段階
- ナレッジの棚卸点検の手法
- 知識の定期点検の必要性
- 棚卸により、内容の洗練、適切な保護が推進される
- SNS的なナレッジマネジメント
- ナレッジ共有の新しい形
- ナレッジ共有の2タイプ ー文書共有型とネットワーク型
- 一載千遇の時代
- SNSによる価値創出
- SNSで繋がることにより、新たな貢献ができるようになる
- 多様な貢献行動
- 見守る (安心感を与える) 貢献、励ましねぎらう貢献
- 適切な人を紹介する貢献、場を作る貢献
- 経験知を伝える貢献、専門家として相談にのる貢献
- 参考になる過去の事例・文脈を教える貢献
- 問答を通じて、知識 (技術) を伝承する貢献
- 信頼とネットワークの構造
- ネット上のスルーパス
- 素敵なパスが繋がるのは、積み重ねた信頼があってこそ
- やがてスケールフリーネットワークになる
- AI時代のナレッジマネジメント
- パラダイム転換 (検索→対話)
- 生成AIは、検索ツールの高度化ではない、思考スタイルの変質をもたらす
- 検索パラダイム、対話パラダイム
- 「検索精度」でなく「思考品質」の次元になる
- AIによる思考と能力拡張
- AIで自分の能力を拡張する、AIで自分を賢くする
- AIと対話して思考するとは
- AI指令パラダイム AI相談パラダイム
- 学習スタイルの変化
- 文書での学習、AI活用での学習
- AIとの対話では、わがまま (我が儘) になろう
- 心理・行動の変化
- With AI で、心理的安全性の確保と記憶依存からの解放
- 人間に訊くよりも、AIに教えてもらうほうが気が楽
- AI時代のナレッジ設計
- Prompt Engineeringでなく、Inward listeningが重要になる
- AI学習では、従来のマニュアル品質は不要になる
- ヒューマンフレンドリーとAIフレンドリー
- ナレッジの扱い方の変化
- ナレッジの玉石混交を恐れなくてもよくなる
- ナレッジのアップデートが「修正」ではなく「追加」となる
- 行動変容と価値の変化
- チェックリスト忌避感 チェックリスト安堵感
- ベテランにとってナレッジの残し甲斐が劇的に高まる
- おわりに
- 組織とテクノロジーの関係
- 組織変革の原理
- テクノロジーを価値に変えるのは人間 (組織)
- AI時代に求められる姿
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