本セミナーでは、タンパク質の溶液中での安定化の方法について、特に低分子や高分子の添加剤を使う方法をまとめて解説いたします。
本セミナーでは、タンパク質を安定に保つための溶液をどのように合理的に設計するかを解説します。まず、タンパク質凝集に対する添加剤の効果、ストレスの種類による凝集機構の違い、添加剤の作用機構、さらに緩衝液の性質の違いについて詳しく説明します。 続いて、高濃度抗体製剤やウイルス製剤の実例や、高濃度溶液の粘度制御法を取り上げ、具体的な考え方を共有します。さらに、広く用いられている添加剤アルギニンの多様な応用例と、そこから見えてくる理想的な凝集抑制剤について考察します。最後に、安定性を評価するための熱力学的解析法および分光学的分析法の実践的な方法を説明します。 今回のセミナーでは、特にバイオ医薬品製剤の設計に役立つ内容に焦点を絞り、具体的な視点から解説します。たとえば、なぜ抗体製剤ではリン酸緩衝液よりもヒスチジン緩衝液が多用されるのか、なぜそこにさらにアルギニンやメチオニンが加えられるのかといった、素朴でありながら重要な問いを合理的に理解できるようになることを目指します。また、CDスペクトルを用いた構造安定性の評価など、汎用的な装置を活用する際の実践的なノウハウも紹介します。最終的には、ある製剤がどの程度最適化されているのか、あるいはさらに改良の余地があるのかを自ら判断できるようになることを目指します。
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。