第1部 適正な知財コストの考え方と権利維持、放棄の妥当性判断
(2026年6月3日 10:00〜11:30)
知財コストは、企業の研究開発コストにおいて一定の割合を占める重要な要素であり、その水準を適正に保つことは知財部門の重要なミッションの一つである。しかし知財の効力は多様であるため、「適正」と言える水準を一律に定めることは容易ではない。さらに、自社の事業内容や周辺の事業環境、経営環境によっても判断は大きく左右され、問題は一層複雑になる。
本講演では、この課題を「知財部門の立場」と「知財部門外の立場」という二つの視点から整理したうえで、弊社における平時および事業変革時における適正コスト判断の考え方や、社内外との調整の実際について紹介する。本講演が、日々検討と工夫を重ねておられる皆様の一助となれば幸いである。
- 適正な知財コスト
- 知財コストとは
- 国内外の出願・登録状況
- 国内企業等における知的財産活動費の現状
- 知財部門の外から見た知財コスト
- 知財予算の策定と獲得
- 適正な知財コストを担保するための妥当性判断
- 出願の妥当性判断
- 外国出願や審査請求の妥当性判断
- 権利維持、放棄の妥当性判断
- ライセンスイン・ライセンスアウトの妥当性判断
- 事業変革やM&Aなどの環境下での妥当性判断
- 適正な知財コストを担保するための社内外との調整と発信
- 研究部門との調整
- 事業部門との調整
- 社内他部門との調整
- 社外への発信
- まとめ
- 質疑応答
(2026年6月3日 12:15〜13:45)
第2部 無形資産時代を勝ち抜く知財ガバナンス
〜改訂CGC対応と戦略的ポートフォリオ管理〜
本セミナーは、コーポレートガバナンス・コード (CGC) の改訂に伴い、企業価値の源泉が「有形」から「無形」へとシフトした現代における「知財ガバナンス」の要諦を解説します。
かつての出願件数至上主義から脱却し、経営・事業・知財が三位一体となった戦略的なポートフォリオ管理が今、強く求められています。
本セミナーでは、IPランドスケープを活用した意思決定プロセスや、投資家を納得させる持続的な競争優位性の示し方、さらにはそれを支える組織体制の構築までを体系的に提示。単なる知財管理に留まらず、知財費用を「コスト」から「投資」へと変え、企業価値最大化を実現するための具体的な実践フレームワークを提案します。
- 知財活動の歴史・背景
- 時代背景:これまでの取り組み
- 出願件数の推移
- 無形資産価値の重要性
- CGC改定の背景
- 多くの企業を取り巻く環境
- 知財ガバナンスと改訂コーポレートガバナンス・コード
- CGC改訂のポイント:知財・無形資産への投資と監督
- 各企業の対応状況
- 投資家が求めるもの:単なる出願件数ではなく「持続的な競争優位性」の根拠
- 知財ガバナンスの全体像:経営戦略と知財戦略の同期
- 知財KPI (知財ROIC)
- 経営戦略、事業戦略に基づく知財戦略の実践
- IPランドスケープの実践と課題
- フレームワークを使うメリットと使い方
- 特許評価の基準
- 意思決定プロセス
- 新規事業におけるフレームワーク
- 知財戦略を実行するための組織体制
- 知財活動における課題
- 三位一体の取り組み
- フレームワーク活用によるコミニケーション
- 組織体制と人材育成
- 知財活動と知財費用
- 知財費用と経営指標の関係
- 従来の年間出願計画例
- 知財活用を考えた出願の方法
- 知財投資の考え方
- まとめ
- 全体の総括
- 今後の取り組み
- KPIの考え方
第3部 適正な知財コストの考え方と特許出願/ノウハウ秘匿の考え方
(2026年6月3日 14:00〜15:30)
現代の企業経営において、知財活動の投資対効果 (ROI) を明確にし、限られた予算を最適に配分することは喫緊の課題です。
本セミナーでは、単に発明が出たから出願するという「出願先行型」から脱却し、「幾らまで使って良いか」という経営視点からの予算管理と、出願・活用のROIの考え方を解説します。さらに、その限られた知財予算を有効に使うための実践的手法として、「特許で公開して守るべき領域」と「ノウハウとして秘匿すべき領域」の切り分け方について、模倣困難性や侵害発見の容易性といった観点から具体的な判断基準を提示します。適正なコスト管理と、強力な知財ミックス戦略を両立させる思考法を学ぶ90分です。
- はじめに:経営層が知財部門に求めるもの
- 経営者の関心事 (事業の成長・安定・持続) と知財投資の判断
- 受動的な「出願先行・活用戦略後付け」活動の構造的課題
- 適正な知財コストと投資対効果 (ROI) の考え方
- 知財予算管理体系:費用対効果をどのように測るか
- 「出願のROI (リーズナブルな取得) 」と「活用のROI (直接価値/間接価値) 」
- 予算と保有件数のバランス:「幾ら必要か」ではなく「幾らまで使って良いか (経営の意思) 」
- 外国出願のROI:相手のビジネス (製造国/販売国) を止めるための優先順位づけ
- 知財ポートフォリオの規模感と維持年金サイクルのコントロール
- 高年次特許の放棄だけでは不十分:不要特許を残さないための価値評価
- 戦略的な知財棚卸し:毎年の「テーマ放棄」併用によるコスト圧縮
- 特許出願かノウハウ秘匿かの戦略的判断基準
- 特許による保護と、特許以外の参入障壁
- 模倣のメカニズム:そもそも自社の事業・アセットは模倣困難か?
- 情報漏洩のリスクと、特許出願による公開リスクの天秤
- 【業界・発明ごとの知財傾向】発明創出の難易度 × 侵害発見の容易性
- 特許出願で守るべき領域:リバースエンジニアリングで解明・模倣されやすい構造やUI
- ノウハウとして秘匿すべき領域:社内に閉じた製造プロセス、秘伝のレシピ
- 侵害発見困難性の壁を破る:他社製品の解析活動と知財部門の関与
- 事業を勝たせる知財ミックスと組織的実行
- 特許とノウハウを複合させた強力な参入障壁 (DPC) の構築
- オープン&クローズ戦略における「秘匿領域」と「公開・共創領域」の設計
- 事業部門・研究開発部門との協働によるプロアクティブな知財活動への転換
- まとめ
第4部 外国特許出願における権利維持要否判断のポイント
(2026年6月3日 15:45〜17:15)
企業が知的財産権を保有する目的は事業の繁栄である。したがって、外国含む特許出願を行う目的も事業の繁栄である。知的財産権は、様々な活用が可能であり、活用を通じて事業に貢献できる。一方、知的財産権を維持するにはコストがかかる。しかも、外国特許出願は、日本への特許出願と比較して、一般に高額となりがちである。
したがって、その権利維持要否の判断の仕方を整理しておくことは、企業知財として重要であり、ここでは、判断に際する一般的な考え方を考察する。
- 導入・背景
- 講義の目的とゴール
- 企業知財における知的財産の役割
- 外国特許の特徴
- 権利維持コストの全体像
- 意思決定の一般論
- 権利維持要否判断の基本構造
- 誰が、何を、どういう基準で、判断するのか
- 「権利維持要否」
- 判断対象の範囲
- 判断のタイミング
- 入口と出口
- 判断軸 (自社事業)
- 事業への活用
- 将来か今か
- 地域別判断
- 判断軸 (競合・他社)
- 他社実施の有無・予定
- 将来か今か
- 地域別判断
- 判断軸 (コスト、残存期間、付加価値)
- コスト、残存期間
- 予算制約
- 運用
- 判断の主体
- 判断の対象
- 判断の基準
- 判断結果の記録、説明責任
- 判断のコスト
- まとめ
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
- 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
- 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
- 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
ライブ配信セミナーについて
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