レオロジーは、物質の変形や流動を通じて“材料の声”を読み解く科学であり、原材料から最終製品まで、あらゆる開発・設計プロセスに活用できる強力な評価手法です。しかしその一方で、専門書には数式が多く敷居が高いと感じられがちであり、測定データの妥当性や解釈に迷うケースも少なくありません。
本講演では、レオロジーを難解な理論としてではなく、材料のふるまいを理解し開発を加速させるための“実務的ツール”として捉えることを重視します。数式の使用は最小限にとどめ、メーカー技術者として蓄積してきたノウハウや、失敗例を含む多数の事例を交えて、データが示す意味をどのように読み取り、設計判断へつなげるかを具体的に紹介します。レオロジーを武器として使いこなすための視点を提示し、中核レオロジストの早期育成に資する内容を目指します。
- レオロジー測定の基礎とデータ理解のポイント
- 基本の3点「応力・ひずみ・剪断速度」
- 粘度計とレオメータの違い測定目的に応じた使い分け
- フローカーブ (流動曲線) と静的・動的粘弾性測定の理解
- レオメータの仕組みと治具の使い分け
- フローカーブ (流動曲線) の読み方と材料挙動の理解
- 身近な物質の粘度挙動
- 降伏値の求め方
- チクソトロピックループとステップフロー
- 熱硬化性樹脂のレオロジー評価
- 典型的な硬化挙動における最低溶融粘度とゲル化点
- プロセスウインドウの考え方
- 分散系材料のレオロジー評価
- 代表的なエマルションの挙動
- 代表的なサスペンションの挙動
- ゲル材料のレオロジー評価
- 身近なゲル材料の粘弾性挙動
- ゲルのレオロジー的分類
- 粘着剤のレオロジー評価
- 設計と物性評価の考え方
- 温度依存性測定のコツと事例
- 熱可塑性樹脂のレオロジー評価
- 平均分子量、分子量分布と周波数依存性の関係
- Cox-Merz則とは
- 多様なアクセサリーと測定技術の紹介
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