技術者のための高分子レオロジー入門講座

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本セミナーでは、ほとんど数式をもちいず(使うのは掛け算・割り算だけ)、レオロジーの基礎事項と測定方法をやさしく解説いたします。

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プログラム

高分子や複合材料の成形加工において、レオロジーが関係している分野は多い。また、塗料・化粧品・食品など、材料の変形や流動が重要となる分野も多い。これらの分野の技術者がレオロジーを使って研究・開発をしようとしても、レオロジーのみかけの難しさ (まず数式、その他測定上の約束事項など経験的な部分) のため、特に初心者にはレオロジーそのものが大きな壁になっている。本講習会では、ほとんど数式をもちいず (使うのは掛け算・割り算だけ) 、レオロジーの基礎事項と測定方法をやさしく解説する。  高分子を中心とする各分野の技術者が、レオロジーを使いこなすための必要事項を、実際の測定データにもとづいてわかりやすく説明する。単体高分子・高分子ブレンド・高分子コンポジットの溶融物 (メルト) や固体の測定データについて、分子運動や凝集構造と粘弾性の関係をわかりやすく解説する。特に構造と粘弾性の関係については、X線CTによる三次元構造や電子顕微鏡 (TEM, SEM) 、原子間力顕微鏡 (AFM) を駆使した、目で見るミクロ・ナノ構造と粘弾性の関係を明らかにする。  高分子の成形加工CAEに関しては、粘弾性データと粘度曲線・法線応力差の関係、伸長粘度とブロー成形性・発泡成形性の関係、ダイスウェルと法線応力差の関係など、レオロジーと直接関係する内容をわかりやすく述べる。また、結晶化過程の粘弾性の変化についても実例を挙げて説明する。  エマルション (液体中の液滴分散系) 、サスペンション (液体中の固体粒子分散系) 、ゲル (ゲル化過程) の粘弾性についても、実例をあげてわかりやすく解説する。以上、全て測定データにもとづいてわかりやすく説明し、技術者が「業務に使えるレオロジー」を習得できるようにする。

  1. 粘弾性の基礎:全て図解
    1. 応力とひずみ (力と応力の違い、変位・伸びとひずみの違い)
    2. 粘性・弾性・粘弾性
    3. 緩和時間とは (粘度÷弾性率なんだけど)
    4. 測定法の基礎 (測定時の注意点、データをどうまとめるか)
    5. 時間-温度の重ね合わせとは
  2. 高分子メルトの粘弾性と流動性
    1. 単体高分子の粘弾性 (データをどうみるか、どう使うか)
      1. 高分子のからみ合いと粘弾性
      2. 粘度と法線応力、法線応力効果とダイスウェル
      3. 伸長粘度と成形性の深い関係
      4. 結晶化過程の粘弾性変化
    2. 高分子ブレンドの粘弾性
      1. 海島構造と粘弾性
      2. 溶融混練による分散相サイズの制御
      3. 粘弾性から分散相平均サイズ・界面張力を求める
      4. 共連続構造と粘弾性
    3. 高分子コンポジットの粘弾性
      1. ナノカーボン、セラミックス微粒子、金属微粒子の分散制御
      2. 単体高分子中での微粒子の分散状態と粘弾性
      3. 高分子ブレンド中での微粒子の分散状態と粘弾性
      4. ナノカーボンのネットワーク形成と粘弾性
  3. 高分子固体の粘弾性
    1. 粘弾性の温度依存性から何がわかるか
    2. 粘弾性データによるブレンド状態の評価
    3. 粘弾性データによる延伸物の高次構造評価
    4. 衝撃破壊と粘弾性
  4. エマルション・サスペンション・ゲルの粘弾性
    1. エマルションと高分子ブレンド (海島構造) の深い関係
    2. サスペンションにおける固体粒子の分散状態と粘弾性・流動挙動
    3. ゲル化過程の粘弾性変化
    4. 粘弾性によるゲル化点の求め方とネットワーク構造

会場

ドーンセンター
540-0008 大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
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