講師は、日本を代表する蒸留塔研究者であり、学術・産業の両面において蒸留技術の発展を牽引してきた第一人者である。蒸留技術や物性推算に関する専門書を多数執筆し、基礎理論から実務設計・運転に至るまで体系的な知識の普及に大きく貢献してきた。特に、IHI入社直後から物性推算の実務に従事した経験を基に執筆した『物性推算法』は、実務家向けに書かれた書籍として高い評価を受けている。同書では、海外の代表的専門書では十分に扱われていない気液平衡推算式の温度特性や、純物質の蒸気圧推算法など、現場で直ちに役立つ内容が詳述されており、日本のみならず台湾・中国の化学技術者にも広く利用されている。こうした実務に根ざした著作・研究実績は国からも高く評価され、2006年には経済産業省の蒸留技術国家プロジェクト「内部熱交換による省エネ蒸留技術開発 (HIDiC) 」において分科会長 (審査委員長) を務め、日本の省エネ蒸留技術の方向性を示した。
本講演では、その豊富な執筆・教育経験を基に、さらに一段と受講者の目線に立った実務重視の内容を企画した。蒸留の課題を与えられた技術者が、解決すべき事項を時系列で整理しながら検討を進める構成とすることで、複雑で難解と捉えられがちな蒸留技術を、体系的かつ親しみやすく学習できるよう配慮している。これは講師自身の研究史とも重なっており、気液平衡の測定・推算から研究を開始し、世界で初めてウィルソン式パラメータを網羅的に掲載した気液平衡データ集を刊行、MIT教授からも高い評価を受けた。学位論文のテーマであった塩効果推算モデルは「大江モデル」として広く知られている。さらにIHI在籍時には、FRIにおいてアングルトレイの開発に成功し社長賞を受賞、現在も実機で稼働しており、研究成果を実装へと結びつけた実例として本講演でも重要な示唆を与える。
- 「混合物を蒸留しろ」と言われて、最初にすることは
- 気液平衡を調べる
- 何故、気液平衡を調べるのか
- 蒸留プロセスは何できまるのか
- 気液平衡を調べるとは
- 気液平衡データはどこにあるのか
- 気液平衡計算の方法は
- 気液平衡推算式の選び方は
- 蒸留プロセスが決まったら、次にすることは
- 蒸留塔を選ぶ方法は
- 理論段数とは何か
- フラッディングとは何か
- 蒸留塔のスペックとは
- 蒸留塔の運転方法は
- 蒸留塔の運転で最も大切なことは
- 還流比とは
- 運転方法
- ベンチスケール、パイロットスケール
- コマーシャルスケール
- 蒸留にAIを活用するには
- AIによる物性推算
- AIによる蒸留塔の設計
- AIによる蒸留塔の運転
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
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- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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