第1部 分析法バリデーションにおけるICHガイドライン理解と実務への落とし込み
(2013年1月24日 10:30~13:00)
講師:
大日本住友製薬 (株) 技術研究本部 治験薬品質保証部 GMP業務グループ 主席部員 数崎 正人 氏
試験結果の信頼性を確保するためには,分析法に由来する誤差が原因で生じる判定の誤りの確率が許容できる範囲であることを科学的に検証しておく必要がある.このような考え方に基づき実施される分析法バリデーションについて,基礎から判定基準設定まで網羅的に説明します.
本セミナーでは,初めて分析法バリデーションに携わる方々がバリデーションで検討される個々の分析能について,イメージしやすいように具体的に解説します.また,各分析能の基礎となる統計についてもサラリと解説します.
- 分析法バリデーション
- 分析法バリデーションの必要性
- ICH Q2が果たした役割
- 基本的手順
- 特異性
- 特異性が良い,悪いとは,どんなイメージ?
- 類縁物質標準品が入手できないときの対応
- 特異性の判定基準
- 検出限界,定量限界
- HPLCでの検出限界,定量限界は,どんなイメージ?
- 正規分布と検出限界の関係
- 危険率に基づく検出限界の決定
- ICH Q2 に基づく検出限界,定量限界の決め方
- 投与量と閾値の関係
- 検出限界,定量限界の評価法
- 検出限界,定量限界の判定基準
- 直線性
- 直線性の評価法
- 直線性の評価法の落とし穴
- 直線性の判定基準
- 真度
- 真度が良い,悪いとは,どんなイメージ?
- t分布に基づく信頼区間の算出
- 真度の評価法
- 真度の判定基準
- 精度
- 精度が良い,悪いとは,どんなイメージ?
- χ2分布,分散分析に基づく信頼区間の算出
- 精度の評価法
- 精度の判定基準
- 範囲,頑健性 (安定性)
- 分析能パラメータの妥当性
- 工程管理指数を考慮した精度の判定基準
- 真度,精度,限度品質を考慮した規格の設定とは,どんなイメージ?
- 終わりに
第2部 エクセルを用いて学ぶ!分析法バリデーションの統計基礎の理解と実践 (仮)
(2013年1月24日 13:50~16:30)
講師:
(株) 住化分析センター 医薬事業本部ファーマ大阪事業所 品質・物化性評価グループ 主任部員 古手川 和也 氏
分析法バリデーションとは,使用する分析法の持つ性能が,使用される目的 (試験) に適っていることを科学的に立証することであり,ここで言う分析法の性能とは,分析結果の正確さ・再現性,検出能力,識別性等のことを指し,これらの多くは数値的に評価することが可能である.
また,分析法バリデーションにて分析法の性能を数値的に評価するためには,取得した分析データに基づく統計計算を実施する必要がある.
そこで,本セミナーでは代表的な分析能パラメータ (validation characteristics) である直線性・真度・精度について,各パラメータの定義や評価すべき項目を押えながら,統計計算の具体的な進め方について説明する.
- 分析能パラメータ:直線性
- 直線性の定義
- 直線性にて評価すべき項目とその計算方法
- MicrosoftⓇ Excel:分析ツールを用いた具体的な統計計算の実施方法
- 質疑応答
- 分析能パラメータ:真度
- 真度の定義
- 真度にて評価すべき項目とその計算方法
- MicrosoftⓇ Excel:分析ツールを用いた具体的な統計計算の実施方法
- 質疑応答
- 分析能パラメータ:精度 (併行精度,室内再現精度)
- 精度の定義
- 併行精度
- 室内再現精度
- 精度にて評価すべき項目とその計算方法
- MicrosoftⓇ Excel:分析ツールを用いた具体的な統計計算の実施方法
- 質疑応答