第1部 シランカップリング剤の基礎 ~反応と機能~
(2012年12月19日 10:30~12:10)
講師:
第1部 京都工芸繊維大学 ナノ材料・デバイス研究プロジェクトセンター 特任教授 山田 保治 氏
シランカップリング剤は金属・無機材料と有機材料の相溶性、接着性や無機材料の分散性を向上させる効果があり、電子材料や複合材料分野で広く使用されている。
ここでは、シランカップリング剤の種類、反応、機能、作用機構、処理効果など実務に応用できる基礎について分かりやすく説明します。
企業で金属・無機材料の表面処理、無機・金属材料と高分子材料の密着・接着性改良や新規な有機‐無機ハイブリッド材料の開発を行っている研究者、技術者に実務に応用できる基礎知識習得に最適です。
- シランカップリング剤の概要
- シランカップリング剤とは?
- シランカップリング剤の種類
- シランカップリング剤の機能
- シランカップリング剤の使用量と使用方法
- シランカップリング剤の反応と作用機構
- シランカップリング剤の反応
- ゾル-ゲル法の基礎
- ゾル-ゲル法の特徴
- ゾル-ゲル反応の支配因子
- ゾル-ゲル法の応用分野
- 加水分解機構
- 加水分解反応と縮合反応
- 反応性 (反応速度)
- 加水分解反応と縮合反応に及ぼすpHの影響
- 無機材料への作用機構
- 有機材料への作用機構
- シランカップリング剤の効果的な使い方と処理効果
- シランカップリング剤の選択基準-どんなシランカップリング剤を選べばよいか?
- シランカップリング剤の処理効果-シランカップリング剤処理でどんな効果が得られるか?
- 参考文献
第2部 フィラー、金属におけるシランカップリング剤の効果と使用法
(2012年12月19日 13:00~14:40)
講師:
公設試験研究機関 研究開発部長 ※講師のご事情により名前は公開しておりません
フィラーや金属へのシランカップリング剤の最適な選定法、使い方について、事例を中心に紹介致します。対象となる樹脂は、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂です。
- シランカップリング剤の特徴
- シランカップリング剤の種類
- フィラー、金属や樹脂との反応機構
- シランカップリング剤の固体表面での付着状態の評価方法
- シランカップリング処理を施したフィラー、金属の特性
- 粒度分布測定時の留意点
- フィラー、金属の表面凹凸構造とカップリング処理
- シランカップリング剤の表面張力と濡れ性
- フィラー、金属のカップリング処理における留意点
- フィラー、金属表面の水の影響
- フィラー、金属表面の酸性度
- スプレドライ法の効能
- 表面処理方法による違い
- フィラーに含まれる金属不純物の影響
- 溶媒中におけるシランカップリング剤のフィラー、金属への吸着性
- カップリング剤の樹脂への塗布
- 樹脂の劣化現象
- 乾燥方法の最適化
- カップリング剤の混合順序による違い
第3部 シランカップリング剤の最新技術動向
(2012年12月19日 14:50~16:30)
講師:
信越化学工業 (株) シリコーン電子材料技術研究所 第1部開発室 土田 和弘 氏
シランカップリング剤は異種材間を結びつける重要な材料であり、その用途は接着剤、塗料、種々電子材料など多岐に渡ります。
本講演では最近のシランカップリング剤に関する技術動向にのみならず、実践的な応用法についてご紹介いたします。
- シランカップリング剤とは?
- シランカップリング剤の構造
- シランカップリング剤の作用原理
- シランカップリング剤の応用実例紹介
- シランカップリング剤水溶液の使いこなし
- シランカップリング剤の加水分解
- シランカップリング剤の縮合挙動
- 最新シラン、オリゴマー材料紹介
- 多官能型シランカップリング剤
- ロングスペーサー型シランカップリング剤
- VOCフリー型シランカップリング剤
- 難接着材向けオリゴマー材料