近年、第一原理計算に匹敵する精度を保ちながら、分子動力学計算を数桁高速化できる手法として、機械学習原子間ポテンシャル (MLIP) が急速に普及しています。
本セミナーでは、MLIPの基礎原理から最新の応用事例までを体系的に解説します。まず、従来型原子間ポテンシャルとの相違点を概観し、その中で構造記述子の発展と同変性などの概念が必要とされる理由を示します。続いて、学習データの作成方法、モデルの構築・検証といった実務的なポイントを具体的に紹介します。さらに、近年は80を超える元素を学習したFoundation Model型のMLIPが登場し、従来とは異なる運用スタイルが広がりつつあります。
本セミナーでは、こうした最新動向にも触れつつ、固体・有機材料など多様な材料系での応用例を取り上げ、MLIPがどのように研究・開発へ活かされているかを示します。MLIPを用いたシミュレーションの高度化や、開発プロセスの効率化を目指す方に有益な内容です。
- 機械学習原子間ポテンシャル (MLIP) の概要
- MLIPとは何か
- 従来型原子間ポテンシャルとの違い
- 第一原理精度と計算速度の両立
- MLIPが注目される背景
- 大規模分子動力学計算の必要性
- 材料開発などの応用領域の拡大
- 実際のMLIP応用例
- MLIPの理論的基礎
- 記述子の考え方
- 回転・並進・鏡映対称性 (E(3)) が何故必要か?
- 局所環境の特徴量化
- 不変性と同変性の概念
- エネルギーと力の関係
- E(3)不変性・同変性の意義
- ブレークスルーMLIP
- Behler-Parrinello Neural Network (NN) Potential
- Atomic Cluster Expansion
- メッセージパッシング型Graph NN MLIP
- MLIP構築の実務フロー
- 学習データの準備
- 第一原理計算のポイント
- サンプリング戦略
- Universal Datasetの利用
- 学習プロセス
- コスト関数の構成
- 学習・検証・テスト
- 精度評価と解釈性
- RMSE、MAEなどの指標
- 結合エネルギーらに基づく評価
- モデルのブラックボックス性とその対処
- 最新動向
- Foundation Model
- スケーリング則の発見
- MLIP運用方法の変化
- Fine-tuningについて
- 電子状態計算との融合
- 電子基底状態計算の動向
- 電子励起状態計算へ
- 物理学的に本質的な学習を行うには
- まとめと質疑応答
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