分散剤の選択、添加、配合の総合知識とノウハウ

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本セミナーでは、分散、界面活性剤の基礎から解説し、分散剤の使い方、分散剤の簡易選定方法、分散体の簡易評価方法について詳解いたします。

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分散を検討する時、現在水系分散で約200種以上、溶剤系分散では約80種以上ある。分散剤ならどのような粉体でも分散できると考えると答えは“No!”である。分散剤メーカーから分散剤サンプルを入手し粉体の粒子径、粒子形、親和性等を考慮せず、分散剤の分子量、組成、極性等を考慮しないと良好な分散体は得られない。 (ISO TR – 13097) では分散の定義として“分散状態が時間の経過と共に変化しないこと。或いは変化に対する抵抗が大きい様子”とされている。  約60数年前に考えられた分散の概念に“分散の三要素”と言うのがある。この分散の三要素は元は水系分散で考えられた概念であるが溶剤系の分散を考える時にも十分に使える概念である。“分散の三要素”とは、粉体の1“ぬれ性”、2“解きほぐし性”、3分散体の“安定性”の三つを言う。この考え方は非常に古い概念であるが、最近の超微粒子粉体 (ナノ粒子等) の良好な分散に大いに検討されて良好な結果を得ている。  この分散の三要素を理解するには界面活性剤の基礎知識、応用の知識が必要である。また安定な分散体を得るには粉体についても基礎的な知識が必要である。粉体の粒子径、粒子形、極性、親和性等によって分散体の性状が大きく変化するので粉体に関しても十分知っておく必要がある。  このセミナーでは分散に関して粉体の“ぬれ”、“解きほぐし性”,“分散安定性”を考える為の界面活性剤 (低分子湿潤・分散酸剤、高分子分散剤) を説明し、また分散対象の粉体の基礎知識を学ぶ。粉末粒子はその製造工程の乾燥工程で一次粒子がその比表面積を下げるため凝集体を形成する。一般的に一次粒子が数千万個集また数十μから50μにもなる凝集体になる。この大きい凝集体をどのように対処すれば一次粒子まで解きほぐせるのか等を説明したい。  溶剤系分散になると水 (高極性溶剤) とは異なりエタノールのような高極性溶媒からヘキサンのような低極性溶媒まで幅広い極性を持った溶剤への幅広い極性、粒子径、粒子形を持った粉体の分散を考える必要がある。分散の基本は1SP値 (溶解度パラメーター) 、2酸・塩基相互作用の二つの組み合わせから適正分散体の作成を行っている。この場合も前記の“分散の三要素”を念頭に置くと分散剤の選定に役に立つ。 溶解度パラメーターにはHSP (ハンセン溶解度パラメーター) と言う溶解度パラメーターもあるがSP溶解度パラメーターに比べ使用範囲が広く、精度が高いので最近では前記のSP値に替え溶剤系分散の精度向上の研究が盛んに行われている。また新規構造の櫛形ポリマー系分散剤が盛んに検討されるようになった。特に特徴的なのは水系でのナノ粒子の分散に効果のあるものが開発され、実用化されている。これについても概略を説明する。また分散の簡易選定法についても説明したい。

  1. 分散 (剤) とは
    • 分散剤ならどんな種類の粉体でも分散出来るか。⇒ No! … 分散原料の夫々の親和性による。
  2. 粉体と分散の関係
    1. 粉体の極性、親和性と使用する溶媒の極性、親和性等と分散溶剤の極性、親和性の関係を考える。
    2. 粉体粒子径 (Particle Size) と凝集性
      • 粒子径が小さくなる程表面エネルギーが大きくなり凝集が強くなりぬれ難くなる。
        ⇒凝集粒子を形成している一次粒子径にもよるが分子量500〜600の湿潤・分散剤を使用する。
    3. 粉体粒子形 (Particle shape) と凝集性
      • 板状粉体 (平面体) は凝集しやすい⇒粒子製造時の乾燥で平面同士が吸着し未乾燥の溶媒の毛管力による。
    4. 等電点とは
      • 水溶媒の場合系のPHが等電点以下になると金属表面にプロトン付加表面電荷はプラスになり、等電点以上になるとマイナスになる。
        金属酸化物系粉体は水系分散に於いては分散系のPHによって粉体の表面電荷がプラスになったりマイナスするので分散剤によっては粉末表面PHが同一になり使用不可になるので注意必要。
  3. 分散、粉体を理解する為に必要な界面活性剤の基礎知識
    1. 表面張力とは
      • お互いに接する面積を最小にしようとする力⇒分散を理解するに最重要な言葉。
    2. ぬれ性とは
      • 隙間に浸透していく力。湿潤・浸透力
    3. ミセル (分散を論じる時には球状ミセル) とは
      • 界面活性剤水系では親水基を外に向け、油系では疎水基を外に向け球状ミセルを形成する。
    4. HLB (Hydrophile Lipophile Balance) とは
      • 親水基と親油基のバランス値⇒値としては0〜20までだが界面活性剤工業界では8を中心に8以上を親水性、8未満を疎水性としている。
  4. DLVO理論と分散について
    1. ゼータ電位の大きさと分散性の関係。
    2. 高分子分散剤を使った時にDLVお理論は成立するのか?。
    3. このウド分散体 (60%以上) の場合DLVO理論は成立するのか?。
  5. 分散の三要素について⇒水系分散の基礎理論
    1. ぬれ性 (初期分散性)
      • 凝集した粒子をぬらして膨潤させ「解きほぐしやすくする性能
    2. 解きほぐし性
      • 凝集した粒子を機械的分散力を掛けながら解きほぐして一次粒子にする
    3. 分散体 (スラリー) の安定化
      • 経時な再凝集、沈降を防止する
        • ⇒高分子分散剤の添加⇒粉体表面への分散剤の強固な分厚い吸着層の形成。
        • ⇒この吸着層による1容積制限効果 (エントロピー効果) 、2浸透圧効果により安定化する。
  6. 水系分散剤について
    1. 水系分散剤の選定のポイント
      • 粉体の粒子径、粒子形、極性 (親水性、疎水性等) により異なる。お互いの親和性を十分に考慮。
    2. 低分子湿潤・分散剤と高分子分散剤の分散性、性能の差異、使い分けについて
      • 特に (超) 微粒子の分散の時には分散剤の分子量に注意する事。
  7. 最適分散剤選定のための分散性評価法 (特に簡易方法について)
    1. スパチュラ法
      • 粉体と分散剤のぬれ性 (親和性) の簡易スクリーン法
    2. 粘度・添加量曲線の作成
      • スパチュラ法で目安を付けた数種の分散剤で上記曲線を作成し、数種の適分散剤を選定する
    3. 試験管沈降法 (簡易法)
      • 作成した数種の分散体を試験管に同量入れ、毎日一週間それらの沈降、分離、安定性を観察。
  8. ナノ粒子の分散について
    1. 分散の三要素との関係 … どう使いこなすか
    2. カーボンナノチューブの分散について
      1. π電子 – π電子相互作用による分散の考え方
      2. 疎水 – 疎水結合による分散の考え方
    3. 櫛形ポリマー系分散剤の検討
  9. 非水系、溶剤系分散剤の選定のポイントについて
    1. 分散剤/溶剤/粉体の相関による分散性の違いについて
      • ⇒非水系溶媒と非水系分散剤の相関性、親和性の簡易試験法「フローポイント法 (ダニエル法) 」について
    2. 酸・塩基相互作用とは
      • 強い吸着層、吸着結合の作り方 (酸価、アミン価とは、その使い方)
    3. SP値の考え方、使い方
      • 発展形のHSP (ハンセンパラメーター) の分散への拡張
  10. 参考資料、書籍一覧
  11. 質疑応答

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