繊維リサイクルの最新動向と混紡繊維・ポリアミド素材の革新的リサイクル技術

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繊維産業は石油資源依存や大量廃棄という大きな課題を抱えており、資源循環システムの実現が喫緊に求められています。
本セミナーでは、繊維リサイクルの動向と課題・展望、最先端リサイクル技術と循環型素材開発の最新事例を3名の講師が解説いたします。

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繊維産業は石油資源依存や大量廃棄という大きな課題を抱えており、資源循環システムの実現が喫緊に求められています。  本セミナーでは、繊維リサイクルの動向と課題・展望、最先端リサイクル技術と循環型素材開発の最新事例を3名の講師が解説いたします。

第1部 繊維リサイクルの最新動向と課題・今後の方向性

(2026年2月26日 10:20〜12:00)

 石油産業に次いで環境負荷が大きいと言われている繊維・ファッション産業において環境負荷低減策の構築は必要不可欠であるが、経済性重視の社会ではなかなかシステム構築が進まなかった。しかし昨今の環境問題への意識の向上から各方面で繊維リサイクルひいてはサーキュラーエコノミー構築を目指す企業が急速に増大している。ただし、とくにアパレルは様々な素材からなり、とくに98%を輸入に頼っているわが国ではシステム構築がなかなか進まないのが実情である。また、最近は環境問題が一種のブームになり、うわべだけの環境に優しいと言う商品もちらほらみられるようである。  本講演では、繊維廃材の実態を見つめ直し、本当に環境に優しい繊維産業を構築するにはどのようにすれば良いか、作る責任、つかう責任 (SDGs12) を参加者全員で考える機会になれば幸いである。

  1. SDGsとサーキュラーエコノミー
    • 持続可能社会とは
    • 作る責任/使う責任 etc.
  2. 繊維ビジョン (経産省)
    • 2030年までに必要な技術
    • 繊維TO繊維 etc.
  3. リサイクルとアップサイクル
    • カラーリサイクルシステム
    • 再生糸
    • 建材 etc.
  4. 繊維製品の環境負荷
    • CO2問題
    • 水問題
    • 海洋汚染
    • 有害廃棄物 etc.
  5. 繊維廃材の実態
    • 衣服廃材
    • 非衣服廃材
    • デッドストック
    • リユース・リサイクル率 etc.
  6. 回収
    • 選別
    • 分離技術
    • 自治体回収
    • 店頭回収
    • 近赤外線素材判別
    • 熱水処理
    • 異物除去 etc.
  7. 易リサイクル設計
    • デジタルファッション
    • 3Dプリンター
    • 易反毛化
    • 水平リサイクル性 etc.
  8. 認証制度
    • 法制度
    • Quality Label
    • Textile Exchange
    • EUエコ規制
    • JIS・ISO化
    • デジタルパスポートetc.
  9. 環境調和型材料
    • バイオベース
    • リサイクル繊維
    • 生分解性繊維
    • エコマテリアル etc.
  10. グリーンウヲッシュ
    • 7つの大罪
    • SDGsウヲッシュ etc.
  11. 環境配慮設計

第2部 混紡繊維の分離・リサイクル技術

(2026年2月26日 13:00〜14:30)

 衣料品の大量廃棄は国内外で深刻化しており、とくに綿/ポリエステル、綿/ポリウレタンなどの混紡繊維は分離が困難なため、従来のリサイクル体系ではほぼ焼却に回されてきました。  本講演では、マイクロ波選択加熱を利用した高速分離技術を中心に、混紡繊維を「繊維として再利用できる形で回収する」マテリアルリサイクルと、「モノマーまで戻す」ケミカルリサイクルを組み合わせた新しい資源循環技術を紹介します。

  1. 混紡繊維リサイクルが難しい理由
    1. 国内外の廃棄量の現状
    2. ストレッチ素材の普及と複雑化する素材構成
    3. 既存の溶解プロセス・熱分解プロセスの限界
  2. マイクロ波選択加熱の原理
  3. 綿/ポリエステル混紡の分別・リサイクル技術
    1. 反応条件の設定
    2. 本技術の適用範囲
  4. 綿/ポリウレタン混紡の分別・リサイクル技術
  5. 三元混紡繊維への適用
  6. ウール含有繊維への適用
  7. 混紡繊維リサイクルの産業的インパクト
  8. 今後の展望

第3部 ポリアミド (ナイロン) のバイオロジカル・モノマー・リサイクル技術と次世代生分解性ナイロンの開発

(2026年2月26日 14:40〜16:10)

 持続可能な循環型社会の実現には、二酸化炭素排出量の削減が不可欠である。そのため、これまで廃棄されてきた製品や素材のケミカルリサイクルの推進、化石資源に依存しないバイオ技術を活用した新たなモノづくりの創出、さらに環境と調和する次世代マテリアルへの転換が急務となっている。  講演者らの研究グループは1970年代から、ポリアミド (ナイロン) を資化する微生物・酵素の研究を進め、独自のナイロン加水分解酵素群 (Nyl series) を用いたケミカルリサイクル技術の開発に取り組んできた。その成果として、化学的前処理とNyl seriesによる酵素的加水分解を組み合わせ、ナイロンを高効率にモノマーへ戻すバイオロジカル・モノマー・リサイクル (BMR) 技術を確立した。  一方、ナイロンは海洋環境での利用が多いにもかかわらず、生分解を受けにくいため、ゴーストギア問題やマイクロプラスチック化が深刻化している。講演者らは海洋環境で分解可能な次世代ナイロンの開発も進めており、ジアミンとバイオ由来イタコン酸から誘導され、ピロリドン環を有するiNylon (アイニーロン) に着目している。  本発表では、化学的前処理と酵素加水分解を組み合わせたナイロンのBMR技術、ならびに海洋生分解性を有する次世代ナイロンiNylonの研究を通じて、ナイロン資源循環の新たな展望を提示する。最終的には、「ゴミ」という概念をなくす循環型社会の実現に向けたビジョンを議論する。

  1. 循環型社会とCO2削減の課題
    • 廃棄物問題
    • 化石資源依存
    • マテリアル転換の必要性
  2. ナイロンが抱える環境問題
    • 生分解性の欠如/海洋でのゴーストギア・マイクロプラ問題
  3. 講演者らのナイロン研究の歴史 (1970年代〜)
    • ナイロン資化微生物・酵素の探索と基礎研究
  4. Nyl series酵素 (NylA, NylB, NylC) の特徴と役割
    • 各酵素の加水分解様式と機能の違い
  5. 化学前処理+酵素加水分解によるBMR技術の概要
    • 独自技術としてのバイオロジカル・モノマー・リサイクル (BMR) 技術の確立
  6. 高分子ナイロンのモノマー化実験とリサイクル効率
    • ほぼ100%モノマー化を実現したプロセスと評価
  7. 海洋環境におけるナイロンの課題
    • 非生分解性による長期残存と環境インパクト
  8. 次世代生分解性ナイロン「iNylon」のコンセプト
    • イタコン酸由来
    • ピロリドン環構造
    • 環境調和性
  9. iNylonの光劣化メカニズムおよび実環境暴露試験の結果
    • UV誘導の主鎖切断・水溶性化/生分解挙動の検証
  10. ナイロン資源循環への展望と「ゴミゼロ社会」への道筋
    • BMR技術+次世代ナイロンが拓く循環型社会のビジョン

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